〈納豆にからし〉美味しいだけじゃない!得られる栄養効果とは?管理栄養士が解説

 〈納豆にからし〉美味しいだけじゃない!得られる栄養効果とは?管理栄養士が解説
PhotoAC

納豆といえば「からし」を入れるのが定番となっていますよね。何気なく入れているからしですが、高い栄養価があることをご存知でしょうか。そこで、今回は納豆にからしを加えることで得られる栄養効果について解説いたします。

広告

からしの栄養効果

納豆につきものの「からし」ですが、味のアクセントになるだけではなく高い栄養効果もあります。そんな、栄養豊富な「からし」の効果についてご紹介したいと思います。

からし
photo by PhotoAC

アリルイソチオシアネート

からしの辛味には「アリルイソチオシアネート」という成分が含まれており、摂取により体内で様々な働きをしてくれます。

食欲増進作用

アリルイソチオシアネートには唾液の分泌を促す、胃腸を刺激するといった働きがあり、食欲を増進させてくれます。夏バテなど食欲がわかないときでも、からしを入れることで食が進みやすくなります。

抗酸化作用

強い抗酸化作用によりダメージを受けた細胞の修復や、免疫力を高めてくれる働きも知られています。また、活性酸素を除去することで、動脈硬化やガンの予防にも効果が期待されています。

殺菌作用

強い殺菌作用で細菌の増殖を抑え、食中毒を予防してくれます。また、ニオイが強い食材にからしをプラスすると、殺菌作用によって食後の口臭を抑える働きもあります。

ビタミンB1:糖質からのエネルギー産生をサポート

ビタミンB1は糖質からエネルギーを作り出すサポートを行い、疲労を回復させる効果があります。不足してしまうと糖質からエネルギーをつくり出すことができなくなるため、疲れやすさなどの症状が現れます。

ビタミンB2:身体の発育を促す

ビタミンB2は「発育のビタミン」ともいわれ、身体の発育を促す役割をしています。皮膚や髪の毛、爪などの細胞の再生に関わる他、糖質やタンパク質、脂質の代謝などエネルギー産生にも関わっています。

カリウム:高血圧の予防

カリウムは余分な塩分を外に排出する働きにより高血圧の予防に役立ちます。他にも神経の伝達や、筋肉の動きを調節するなど様々な働きをしています。

納豆にはやっぱりからし!

納豆
photo by PhotoAC

そもそも、納豆にからしがついている理由は、納豆の発酵によるニオイを和らげるためといわれています。しかし、先ほどご紹介した通り、からしには身体に嬉しい栄養効果がたくさんあります。

また、納豆にも、強い抗酸化作用をもつビタミンE、カルシウムの吸収を促すビタミンK、骨を強くするカルシウム、血液サラサラ効果があるナットウキナーゼなど栄養が豊富です。

納豆にからしを加えることで、両方の栄養効果を手軽に取り入れることができます。

まとめ

からしには食欲増進作用や殺菌作用、抗酸化作用、エネルギー産生、高血圧の予防など栄養効果がたくさんあります。

最近は、からしの付いていない納豆もありますが、納豆にからしを加えると美味しいだけではなく健康や美容のサポートをしてくれるため相性の良い組み合わせといえるでしょう。

【参考文献】

共立女子大学・共立女子短期大学:福井の「食」を伝えるプロジェクト

公益財団法人長寿科学振興財団:健康長寿ネット,ビタミンB1の働きと1日の摂取量

公益財団法人長寿科学振興財団:健康長寿ネット,ビタミンB2の働きと1日の摂取

公益財団法人長寿科学振興財団:健康長寿ネット,カリウムの働きと1日の摂取量

広告

AUTHOR

津端奈緒美

津端奈緒美

管理栄養士/ライター。大学卒業後、病院の管理栄養士として栄養指導などに従事しながら社会人学生として修士課程を修了し、現在は博士課程を履修中。ライターとして栄養や健康に関する分野で科学的根拠に基づいた記事やコラムを執筆している。



RELATED関連記事

Galleryこの記事の画像/動画一覧

からし
納豆