あなたはやってこなかった?腰痛リスクを高める〈 若い頃の4つの生活習慣〉とは|腰痛専門医が解説

 あなたはやってこなかった?腰痛リスクを高める〈 若い頃の4つの生活習慣〉とは|腰痛専門医が解説
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ふとした瞬間に急にくる腰痛や疲労が蓄積して腰に鈍痛が走る。そんな経験はありませんか?腰痛の原因は人によって様々ですが、もしかしたら昔の経験が原因になっているかもしれません。今回はどんな行動が腰痛のリスクを高めるのか、ご紹介します。

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腰痛の原因は様々で、我々の日々の生活が大きく関わっています。

スポーツや怪我だけでなく、生活習慣なども腰痛の原因となります。

若い頃は一時的な痛みだけで済んだとしても、歳を重ねるにつれて腰痛になってしまう可能性があります。

今回は、若い頃の生活に起因する腰の痛みの原因に関してご紹介します。

あなたの腰痛は意外な昔の習慣が腰痛の原因かもしれません。

①スポーツ

腰痛の原因がスポーツだけではありませんが、

スポーツをしている人に腰痛を訴えている人が多くいます。

例えば、

・腰をひねる動作の多い野球やサッカー
・腰を反らせる動作の多い体操や水泳など

腰を曲げたり、ひねったり、反ったりという動作が多くあるスポーツは、腰の関節や筋肉などに負担がかかりやすいため、腰痛になる可能性も高くなってきます。

②怪我

日常生活やスポーツ等の中で、だれでも怪我することがあります。

多くの場合は、転倒して腰痛が発生することがあります。

・床や階段、プールサイドなどで足が滑って尻餅をつく

・脚立や自転車などから転倒する

・サッカー、ラグビー、柔道などのコンタクトスポーツをして転倒する

このような場合は腰を強打したり捻ったりすると、腰痛が発生しやすいです。

③生活習慣

生活習慣も腰痛発生に影響を与えています。特に肥満、運動不足、喫煙です。

肥満を解消すると腰にかかる負担が減り、腰の痛みも軽減されることがあります。

運動習慣がない場合、つまり運動不足も腰痛の引き金になります。

長時間に座ったり寝転んだりする生活はいつか腰の痛みの出現につながります。

喫煙習慣も腰痛の原因となります。

喫煙が血管を収縮させますので、椎間板の周囲にある毛細血管も収縮し、栄養が行き渡らずに椎間板の変性が始まり、腰痛につながります。

④仕事や労働環境

腰に負担のかかる職業も腰痛の原因となります。

具体的には重量物を運搬したり、中腰作業であったりする作業は腰痛につながりやすいです。

『腰痛診療ガイドライン2019』には腰痛になりやすい職業として、運輸、清掃、看護、介護が挙げられています。*1

また、職場環境が原因で腰痛を発症する人も多くいます。

厚生労働省の職場における腰痛予防対策指針」には腰痛の発生要因として、温度、床・階段の状態等の環境要因、職場の対人ストレスなどが挙げられています。*2

重い物を持ち運んだり、同じ姿勢をとり続ける。または仕事に対する満足度や人間関係なども腰痛の発症や長期化と関連があります。

*1 参考:日本整形外科学会・日本腰痛学会監修『腰痛診療ガイドライン2019(改定第2版)』2020年。

*2 参考:厚生労働省「職場における腰痛予防対策指針の改定及び解説」平成25年6月

思い当たるものはある人は生活習慣の見直しと運動&ストレッチを!

若い頃からの生活習慣や経験によっては腰痛のリスクを高めることにつながります。

今腰痛でなくても予防や対策も大切ですね。

生活習慣を見直したり、運動やストレッチを取り入れてストレス解消をしたりすることで、腰痛に負けない体づくりをしていきましょう。

 

教えてくれたのは…蓑輪忠明さん

医療法人OJ会 ILC国際腰痛クリニック東京院長。日本医科大学卒業後、日本医科大学付属病院、海老名総合病院、江東病院などを経て2022年よりILC国際腰痛クリニック東京院長に就任。日本医師会認定産業医、日本がん治療認定医機構 がん治療認定医。

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構成・文/桑澤仁美

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ヨガジャーナルオンライン編集部

ヨガジャーナルオンライン編集部

ストレスフルな現代人に「ヨガ的な解決」を提案するライフスタイル&ニュースメディア。"心地よい"自己や他者、社会とつながることをヨガの本質と捉え、自分らしさを見つけるための心身メンテナンスなどウェルビーイングを実現するための情報を発信。



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