【冬こそ食中毒に注意】知っておきたい「ノロウイルス」の特徴とその対策|管理栄養士が解説
食中毒は夏に多いイメージを抱く方もいらっしゃるかもしれませんが、実は冬でも食中毒に注意が必要です。食中毒は細菌やウイルス、寄生虫などが原因で起こります。今回は冬の食中毒の主な原因となる「ノロウイルス」の特徴や対処法について詳しく紹介します。ぜひ参考にしてくださいね。
ノロウイルスとは?
ノロウイルスとは、小さな球形をしたウイルスです。
非常に強い感染力があり、ヒトの小腸の粘膜で増殖します。
そのため、少量のウイルスであっても、感染し症状が出てしまうのです。
ノロウイルスの食中毒は年中発生していますが、特に冬に多いとされています。
厚生労働省の令和4年の食中毒統計資料によると、8月にノロウイルスによる食中毒が発生した件数は0件に対して1月の件数は18件となっており、8月と1月の発生件数には大きく差があることが分かります。
またノロウイルスは感染力が強いため、1件あたりの患者数が多く全体の3割を占めているのです。
では、ノロウイルスに感染すると、どのような症状が現れるのでしょうか。
ノロウイルスの症状とは?
ノロウイルスは少量でも手や食品などを介して口から入ると、体の中で増殖し食中毒の症状を引き起こします。ただし、ノロウイルスが体内に入ってすぐに症状が出るわけではありません。
ノロウイルスは1〜2日程度の潜伏期間を経て、吐き気、下痢、腹痛、37℃~38℃程度の発熱などの症状を引き起こします。これらの症状は数日程度続くと、次第に落ち着いてきます。
ノロウイルス食中毒の症状は個人差があり、ほとんどない方もいらっしゃいますが、乳幼児や高齢者は症状が重くなりやすいため注意が必要です。そのため、日頃から予防を心掛けていきたいですね。
ノロウイルスに感染しないためにできること
ノロウイルスに感染しないためには、どのようなことに気をつければ良いのでしょうか。
ノロウイルス食中毒の予防には以下の4原則があります。
- 持ち込まない
- つけない
- やっつける
- 拡げない
それぞれについて詳しく見ていきましょう。
持ち込まない
ノロウイルスは人から人に感染します。
そのため、ノロウイルスにかかってしまった場合は調理場に行かない、食品に触れないといったことに注意が必要です。
つけない
ノロウイルスは少量でも感染するため、食品や手にウイルスをつけないことが重要です。
トイレの後、調理する前、食事の前などに手洗いを行いましょう。
やっつける
食品にノロウイルスが付着していたとしても加熱すれば死滅します。
ノロウイルスの食中毒は主に牡蠣などの二枚貝が原因となりやすいため、調理する際には二枚貝などの食品の中心部を85〜90℃で90秒以上加熱することが重要です。
中心部までしっかり火が通っているかを確認するように心掛けると良いでしょう。
拡げない
ノロウイルス食中毒の予防のためには、調理器具や食器などを消毒し感染を拡げないようにすることも必要です。
ただし、ノロウイルスはアルコールでは死滅しないため、塩素消毒液を使用しましょう。
塩素消毒液とは次亜塩素酸ナトリウムを水で薄めたものです。
塩素消毒液は、6%濃度の次亜塩素酸ナトリウム10mlを3Lの水で薄めると作れます。
次亜塩素酸ナトリウムがない場合は、家庭用の次亜塩素酸ナトリウムを含む塩素系漂白剤でも代用可能です。
詳しい作り方は厚生労働省の「ノロウイルス食中毒予防対策リーフレット」などで紹介されているので、ぜひ参考にしてみてください。
【参考文献】(2023年12月30日閲覧)
AUTHOR
一ノ木菜摘
管理栄養士/ライター。短大卒業後、病院で栄養士として働きながら管理栄養士免許を取得。その後は病院の管理栄養士やコールセンターなどの経験を経てライターとして活動を始める。ダイエットや食品、メンタルなどのヘルスケアについて論文などの科学的根拠をもとにコラムを執筆している。
- SHARE:
- X(旧twitter)
- LINE
- noteで書く