ヨギはどのようにプロテインと付き合うべきか|アメリカのプロテイン事情から考える
日本のヨギの皆さん、こんにちは。ロサンゼルスを拠点にヨガ講師をしているRICAです。コラボ第3弾の今回は、アメリカで大流行中のプロテインについて。最近は日本でもプロテインがブームになっていると聞いています。ということで、今回はヨギとプロテインというテーマでお話しできたらと思います。
プロテインを飲むということ
ここアメリカにおいては昨今、炭水化物を控えタンパク質や野菜を摂取するという健康志向が強く支持されてます。日本のように、華奢な体型が良しとされる文化と違って、適度についた筋肉が美しいとされるため、皆こぞってプロテインバーやシェイクを摂取しているのです。
筋肉を再生、増強するのに、リーズナブルで簡単にできる方法としてプロテインパウダーやプロテインバーが重宝されています。ある調査によると、プロテインサプリマーケットは12.6兆ドル(2016年)の市場だそうです。いかに大きなマーケットか分かりますよね。
日本にいると、アメリカ人は体格が大きく、ジャンクフードばかり食べている印象がありますよね?でもそれはアメリカ人が日本人が寿司を毎日食べていると勘違いすると同じレベルの思い込みで、多くのアメリカ人がジムやヨガ教室またはスピンクラス等に通い、筋肉のついた引き締まった体を目指しています。
健康志向先進地のロサンゼルスにおいては、ビーガン、ベジを主にした健康志向のカフェが大変人気ですし、街を歩けばほとんどの人がヨガパンツで歩き回っているのがごく当たり前、スーパーの棚はプロテインパウダーだけで数棚とるのが一般的です。
ヨギはどのようにプロテインと付き合っているのか
一般的にどんな目的でヨガをするにせよ、プロテイン系食品はヨガの世界にも深く浸透しています。プロテインシェイクや、お菓子感覚で食べられるプロテインバーが主流です。普通に、スーパーやコンビニエンスストアでプロテインシェイクやバーを買うのはいたって簡単。多くのヨガスタジオには大体プロテインスムージーバー(Smoothie bar)が併設してあったり、プロテインスムージーを常時置いてあるため、プロテインは気軽に摂取できます。
日本の流行と少し違うのかな?と思うところは、日本ではプロテインシェイクを豆乳や牛乳で溶かして飲むシンプルな方法が一般的のように見受けられまが、こちらアメリカではフルーツスムージーやパンケーキにパウダーを足して摂取したり、プロテインが豊富に入っているクッキーを食べるなど、いかにも「プロテインを摂る!」と意気込んで摂取するというよりは、普通の食生活にプラスαするような感覚でプロテイン系の食品を摂取します。
プロテインの種類
さて、ではどんなプロテインのタイプがあるのか、どんな違いがあるのか。プロテインと一言で言っても、ホエイプロテイン、大豆プロテイン、エンドウ豆プロテイン等々、抽出元はさまざまです。大きく分けると
[A]ホエイプロテイン、カセイプロテイン等は動物性プロテイン
[B]大豆、エンドウ豆プロテイン等の植物性プロテイン
に分かれます。
そして、一言で「ヨギ」と言っても、今のヨガブームのご時世、さまざまなタイプのヨギがいます。ハードコア、本格的ヨギであったり、運動の一環でヨガをする人だったりと本当に多種多様です。そのため、人によってプロテインの種類を選び方が変わってくるというのが目を向けるべきところです。
ハードコアなヨギの目的は、痩せるという点ではなく、動物に害のないもの(ビーガン)だからという理由で植物性プロテインを好みます。一方で、ワークアウトの目的でヨガを楽しむ人は、大体動物性のプロテインを好んで摂取します。その他、乳製品が合わない人は植物性を選んだり、植物性の溶けにくさが嫌で動物性を選ぶなど自分の概念や体調に合わせて種類を選ぶ傾向にあるようです。
味から言うと、皆一応にホエイ(動物性)のものが一番飲みやすいと言います。最近のプロテインは、改良が進んだといいつつも、植物性のものだと味が口に残り、少し飲みにくいというのが一般的な見解です。
筋肉形成目的で考えると、これまたホエイが断然人気です。体内で生成のできない必須アミノ酸が豊富に入っていることと、体への吸収率が高いので、酷使した筋肉の修復や免疫の向上に適してるのです。体内吸収率も素早い上、先述したように味も一番良好とされるため、ホエイが人気のトップを切っているのは否めません。一方で。吸収されるのがゆっくりだとされる植物性のものは腹持ちが良いため、ダイエット中の方や手軽にタンパク質を摂取したいという方に人気が出ています。日本における動物性プロテインのイメージ=「ムキムキになる」「太る」「植物性はダイエットに」は、アメリカでは全く考えられていません。どちらかというと、動物性の方が人気なのです。
動物性プロテインが人気の一方で、植物性プロテインにも注目が
アメリカはプロテイン先進国ですので、プロテイン系食品は多々あります。今までは、動物性プロテインが多くを占めていました。しかし、ここ最近はビーガンやヨガブームのおかげで、植物性のプロテインの種類も増えてきています。アメリカでは、安全面を考慮してか否か、豆乳が日本ほど好まれて飲まれてはいません。ですが、最近はエンドウ豆のプロテインがクセもなく、必須アミノ酸も入っているなどの理由から、ビーガン志向の人などの中で人気が出てきています。
価格帯はさまざまですが、動物性のもので1パッケージ1キロ~で30-60ドル、植物性のもので300gからで30-50ドルくらいでしょうか。大体のパウダーはチョコレ―とまたはバニラ味がついていますので、チョコレート・バニラフルーツアイスクリームのような味になります。植物性プロテインは必須アミノ酸が入っていなかったり、含有量が少なかったりしますので、手持ちのプロテインシェイクの種類によりますが、あわせるものを考えて飲む必要があります。大体季節のフルーツや野菜、アーモンドミルクなどと混ぜると、美味しく健康的なスムージーを飲むことができます。
いかがでしたか?アメリカのプロテインへのアプローチ方法、日本のものと少し違いますよね?またヨギも様々、自分のヨガスタイルによってもプロテインへのアプローチの仕方が違うのも何となく分かっていただけたのではないかと思います。こんなアメリカの情報も少し鹹味しつつ、皆さんはプロテインを日常の生活に取り入れてみてはいかがですか?
Text by RICA KELLY
ロサンゼルス、ビバリーヒルズを拠点に活躍するセレブ専任ヨガインストラクター。全米アライアンス協会RYT500取得。インスタグラム@ricaworld
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