【りんご】ベタベタ・ツヤツヤした皮はワックス?天然どっち?美味しいりんごの見分け方と正しい保存法
シャキシャキとした食感と甘酸っぱい果汁が魅力のりんご。食物繊維やカリウムが多く、欧米では「1日1個のりんごは医者を遠ざける」ということわざも。皮のまま食べる方が栄養が摂れそうですが、皮は食べても大丈夫なのでしょうか?
りんごの皮は食べても大丈夫?
表面がツヤツヤしているりんごを見かけたことはありませんか?ワックスを塗っているかと思いがちですが、実は「油あがり」という自然現象。体に害はありません。
りんごは水分の蒸発を抑えたり、菌の侵入を防ぐために、皮の表面にろう物質の膜を作っています。りんごが熟すにつれてリノール酸やリノレン酸などの脂肪酸が分泌されてろう物質を溶かすため、ワックスを塗ったようになるのです。逆にいうとツヤツヤしたりんごは食べ頃のしるし。店頭で見つけたら選ぶといいでしょう。
また、りんごの皮の農薬を気にされる方もいらっしゃるかもしれません。りんごの栽培には殺菌剤を使用することが多いですが、これを使用するのはまだ実がついていない梅雨前後の高温多湿の時期。また出荷前の残留農薬の基準も決められており、健康への影響は心配しなくてもいいでしょう。ただ皮を食べる際はよく洗うようにしましょう。
りんごの皮には食物繊維やビタミンC、アントシアニンなどが含まれており、皮を捨ててしまうと、栄養の1/3を失ってしまうとも言われることも。栄養を余すことなく食べたい場合は、皮付きで食べるのがおすすめです。
おいしいりんごの見分け方とは
せっかくならばおいしいりんごを引き当てたいですよね。どのように見極めればいいのでしょうか。
①全体に色づいている
全体的に赤く色づきがいいものは、甘味が強いと言われています。確認するのはりんごのおしりの部分。緑がかっているものは熟し切れておらず、酸味が強い傾向があるので、確認しましょう。
②おしりに丸みがある
おしりの中心の花の跡の部分がきゅっと締まって窪みが深く、丸みを帯びているものはおいしいと言われています。
③枝が干からびていない
枝が太くて干からびていないものは新鮮なしるしです。枝が太いものは、木からしっかりと栄養を吸い取っていると考えられます。
尚、りんごからはエチレンガスという食物ホルモンを放出しています。その為、そのまま野菜室に入れると、他の野菜や果物を追熟させたり、傷みを早くしてしまうことも。保存する際は、ガスが漏れないようにポリ袋に入れて口をしっかりしめて保存しましょう。
<参考元>
「新・野菜の便利帳 健康編」(高橋書店)
AUTHOR
和田 梓
管理栄養士。これまでヘルスケアIT企業にて、ダイエット・糖尿病・IBD・CKDなど、幅広い悩みに向けたレシピ開発を100件以上行う。その他、記事執筆、WEBページの企画・編集、保健指導などに従事。ハーブやスパイスを使った創作家庭料理が得意。
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