更年期世代は医師との関わり方が苦手?婦人科を受診する際に意識してほしい、たったひとつのこと

 更年期世代は医師との関わり方が苦手?婦人科を受診する際に意識してほしい、たったひとつのこと
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高本玲代
高本玲代
2023-06-22

更年期の方に向けたサービス「よりそる」を運営する高本玲代さんが綴るコラム連載。高本さんご自身もまさに更年期世代。わかりやすい不調だけではない更年期の影響について、体験を交えてお話しいただきます。

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更年期のご相談で、婦人科にかかった時のご相談が多くあります。その際感じるのは「すべて医師にお任せ」という感じで受診をし、結果医師の説明に納得せずもやもやしても何も言わずにいるケースです。

私は、たまに「私はなぜこの薬を処方されたのでしょうか?」と聞かれることがあります。しかし、推察はできても処方してくれたのは医師なので「これだ」という決め手はわかりません。疑問に思ったことをその場で医師に聞く、ということが苦手な人が更年期の症状が深刻になっている人に多いように思います。

受診の際に意識してほしい、たったひとつのこと

そこで受診の時意識してほしいのは「自分の体は自分のもの」という意識です。治療方法に納得がいかない、疑問点があるのであればその場で納得するまで質問をする、ということが必要になります。

例えば私はかつて更年期の初診で漢方を勧められました。しかし、一般的な更年期の漢方は服用しているがなかなか良くならないから、別の治療法が良いと医師に伝えました。そこでプラセンタの治療法をすすめられましたが、週に一度の通院が難しい旨を伝え、最終的には話し合いの結果、ホルモン治療に進むことになりました。

私は必ず、受診する際に疑問に思う点は医師に確認し、納得がいかない部分は納得できるまで話し合います。医師と患者は対等な関係であり、パートナーですので、そのような関係性を築くことが重要です。もし医師が適切に疑問に答えてくれない場合は、別の医師をさがすということを考えても良いでしょう。

更年期
医師と患者は対等な関係であり、パートナー。もし医師が適切に疑問に答えてくれない場合は、別の医師をさがすということを考えても良いでしょう。

伝えたいことは、あらかじめ紙に書いておく

もちろん、医師との相性は重要です。傾聴が得意な医師や論理的に話を進める医師など、さまざまなスタイルの医師が存在します。更年期で弱っている時には、多くの方が前者のタイプを希望する傾向がありますが、全ての医師がそうではないということは残念ながら事実です。婦人科の医師は精神科の医師とは異なり、話を聞くことに対して医療報酬が加算されない場合もあります。また、話をたくさん聞く医師の場合、待ち時間が長くなるという傾向もあり、一長一短が存在します。

そんな時おススメしているのは「あらかじめ伝えたいことは紙に書いてまとめておく」ということです。

そうすると、聞きたいことは聞けますし、口で伝えるのが恥ずかしければ、その紙を渡して読んでもらう、というのでも良いかと思います。

他方、医師にその場で質問できないという方は、プライベートや職場でも「自分の聞きたいことを相手に聞けない」「遠慮して言いたいことが言えない」という経験を多くしています。

体調がひどくても、早退や休みを言い出せず、我慢して会社に行けなくなる方もいます。

自分の希望を伝えることは悪いことではありません。もちろん、相手がその希望に応えてくれないこともあります。しかし、「言えない」と感じる人は、断られる恐れや変な人だと思われることへの葛藤が存在します。

そんなときは、「断られることもある」「相手が嫌なことを言ったりするかもしれないけれど、それはその人の性格だ」と思って上手に受け流していきましょう。

断られたから自分が悪いわけではありません。それは生きている限り、誰にでも起こりうることです。そういった経験は普通のことだと、軽い気持ちで伝えることを止めないでください。

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高本玲代

高本玲代

フェムテック起業家・社会活動家。自身のウツや更年期の経験から更年期女性のケアプロ グラム「よりそる」を立ち上げる。東京都をはじめとする自治体やポーラをはじめとする 企業向けに研修を実施。NHKをはじめメディア掲載50社以上。「がんばらない更年期」 についてYoutube「更年期アカデミー よりそる」で発信中。



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