4月を忙しく突っ走ってきたあなたに伝えたい|心と体を整える入浴・アーユルヴェーダの知恵
ヨガ講師でアーユルヴェーダカウンセラーとしても活動するHIKARU先生に、アーユルヴェーダの知恵を借りて、日々を心地よく過ごすヒントを教えていただきます。
日本の入浴の歴史を見てみると、古代では川や滝にて沐浴の一種と思われる禊(みそぎ)の慣習として始まり、6世紀半ば仏教伝来時には寺院には湯堂、浴堂が作られ、薬草を入れた蒸し風呂形式に。病を退けて福を招来するとして奨励されて一般民衆へも開放し始めたそうです。
数千年の歴史を持つアーユルヴェーダでも、沐浴は心身の健康、長寿には欠かせない行いの一つで、様々な活用方法が紹介されています。
朝の沐浴はその中でも一番おすすめです。季節によっては少し熱めのシャワーを首の後ろ辺りから浴びることによって、体を温め、血行を良くします。朝シャンも良く、頭部をマッサージしながらの洗髪は、すっきりとした目覚めをサポートします。ただし、頭部はあまり温めない方がいい部位ですので、洗髪には1~2度低めのお湯を。特に白髪や抜け毛が気になる方は熱いお湯を頭部に掛けないように気をつけましょう。
入浴にひと工夫
時間がある時は、日頃の疲れを回復させるための入浴にひと工夫してみてください。市販の牛乳1パックを湯船に注ぎ込んでの牛乳風呂は、保湿効果が期待できます。牛乳はピッタ(火のエネルギー)を鎮静させるとも考えられているので、日焼けなど炎症がある時にもおすすめです。
匂いが心配なところですが、入浴中は気になりません。ただし入浴後に湯船をそのままにしておくと臭くなって来ますので、入り終わったら流して、掃除をしておきましょう。
もう一つのアイディアは岩塩です。塩には浄化の力だけでなく、効果を促進させる力があります。よく温まりたい時にはその効果を促進し、芯まで温めることができるでしょう。
入浴タイミングに気をつけて
一つ気をつけたいのが入浴のタイミングです。さっと洗う程度でしたら大丈夫ですが、発汗するくらい湯船に入る時は、食前か、食後は3時間程度空けてからにしましょう。食事が消化されないままの発汗行為は消化を妨げ、未消化物を体の中に溜め込む原因となってしまいますので気をつけましょう。
日本の風習の中に5月の菖蒲湯がありますが、アーユルヴェーダでも魔除け、除霊のための薬草として菖蒲は使われて来ました。新年から忙しく突っ走って来た方は、ぜひスペシャルな入浴時間を楽しんでください!
AUTHOR
HIKARU
アンダーザライト ヨガスクール リードトレーナー、全米ヨガアライアンスE-RYT500、YACEP認定講師、シヴァナンダヨガ正式指導者。アーユルヴェーダ・ヒーリングコンサルタント(日本アーユルヴェーダスクール認定)、Ayurvedic Medicine Practitioner(米国補完医療大学発行)など各資格を取得。AyuSya(アーユシュヤ)にて、ヨガとアーユルヴェーダの叡智を統合させたセルフケアの方法を提供する。著書に「やさしいヨガ」「HIKARUの楽しいヨガ」「はじめての楽しいヨガ」「はじめてのアーユルヴェーダ」(主婦の友社) www.ayusya.jp
- SHARE:
- X(旧twitter)
- LINE
- noteで書く