さまざまな流派を学ぶことの重要性とは|内山理名さんが学ぶ!よいティーチャーになるためにVol.6
UTLで学べるさまざまな流派のうち、今回は3つの流派を代表する先生たちが、内山さんにレクチャー。指導に生かせるヒントが満載で、ヨガへの学びを深めました。
さまざまな流派を学ぶなかで自分のスタイルを発見!
クランティ:アシュタンガヨガで重要なのは、動きと呼吸をつなげること。吸って吐くタイミングを学ぶことが大切です。
内山:ヨガでは呼吸が大切だと実感しています。ポーズ重視と思いがちなアシュタンガヨガも、やはり基本は呼吸なんですね。
クランティ:もう一つ大切なのは、年齢や体に合った今できる練習をすること。無理をしている人には自分のペースで行うようにアドバイスを。難しいポーズの達成がゴールではありません。
内山:体の状態を観察できると、ヨガがいっそう深まりそうです。
向井田:古典ハタヨガはポーズの形に縛られず、目を閉じて内臓の動きなど内側を感じる感覚を磨きます。感じる練習を積むと日常生活でも無理していないか、何が快適かがわかります。
内山:実際に体験しましたが、目を閉じると内側に意識が向きやすいですね。内面の変化と呼吸を意識でき、自分の中に広がる世界を感じられました。指導するうえで注意することは?
向井田:「気持ちいいですか」と誘導せず、「どう感じるか味わって」と客観的な声がけを。ケガの危険がなければ基本的にアジャストも不要。そのやり方で気持ちがいいなら、その人が感じている世界観を大切にします。
内山:呼吸を止めてしまっている場合は?
向井田:呼吸を促すより、「今の呼吸を感じて」と伝え、止めた状態を感じてもらいましょう。
内山:なるほど! 感じることが大切なんですね。ポーズも呼吸も型にはめない、自然体を目指すところが共感できます。
向井田:ヨガは型にはまり苦しんでいる自分を解放するためのもの。ヨガ哲学の本を読むと、自分に点数を付けたり、人と比べる癖やルールに縛られる必要がないことを教えてくれます。ぜひヨガ哲学も深めてみて。
内山:HIKARU先生のシヴァナンダヨガのクラスのなかで印象的だったのは、「心身の状態はどうですか」という声がけです。感じるという部分で古典ハタヨガと似ていますね。生徒さんと一緒に、ポーズをしないのも特徴的でした。
HIKARU:先生のデモを見ながらポーズをすると、視覚からの情報が優先されます。デモを見る時間とポーズをする時間を分け、ポーズ中は内側の感覚に集中するように。心地いい状態を感じてもらうため、ルールを決めすぎないのもポイント。ホールド時間などを自分で決める場面もつくっています。
内山:なるほど! 一つ質問ですが、さまざまな流派を学んだ生徒さんを指導する際、気をつけることはありますか?
HIKARU:最初にどんな流派を経験してきたか質問してみてもいいですね。情報収集したうえで、内山さんが感じてもらいたいヨガをシェアしてみて。
内山:それぞれの流派の特徴を知り、私は感じることが好きなんだと再確認。私が経験していいなと思ったヨガを自信をもって伝えていきたいです。
HIKARU:広く学んで、共感した要素を取り入れて、自分らしいクラスをつくり上げて!
教えてくれたのは…
クランティ先生
アシュタンガヨガの総本山、インド・マイソールのKPJAYIで公式指導者最高資格を取得。日本のアシュタンガヨガを牽引する指導者の一人。
向井田みお先生
インド各地でヨガを学ぶ。『ヨーガスートラ』『バガヴァッド・ギーター』など教典を訳す。UTLにてヨガ哲学、瞑想、サンスクリット語のクラスを担当。
HIKARU先生
モデルを経て、現在はUTLでシニアティーチャーとしてレギュラークラスやTTを担当。シヴァナンダヨガ正式指導者。
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