【キャベツの豆知識】買ったばかりなのに変なにおいがする… 食べても大丈夫?鮮度を保つコツは?
キャベツを食べたら変なにおいがする、良く洗っても火を通してもにおいが消えない!そんな経験はありませんか。今回は、キャベツの消えないにおいの原因と対策について解説します。
変なにおいのするキャベツ、食べても大丈夫?
キャベツが臭いと感じるにおいの表現はひとそれぞれ。「土臭い」以外にも「青臭い」「カビくさい」「薬(消毒)くさい」「磯臭い」「下水くさい」などとにかく不快なにおいで、火を通してもなかなか消えない厄介なにおいです。
そんなキャベツ。結論から申しますと「食べても大丈夫」です。
においの原因は
このにおいの原因は大きく分けて3つ。
①ジメチルスルフィド
②2-メチルイソボルネオール
③キャベツの品種
①②どちらもキャベツに含まれる自然の成分で、農薬のにおいなどではないので身体への害は特にありません。
なぜにおうの?
①ジメチルスルフィドとは
キャベツや大根・ブロッコリーなどのアブラナ科には、害虫から身を守るために虫が嫌う「アリルイソチオシアネート」という成分を分泌します。
辛味大根やワサビなどをすりおろした時に出る辛み成分でもあり、発がん抑制効果もあると言われていますが、このイソチオシアネートが時間の経過とともに「ジメチルスルフィド」に変化し、においの原因が発生し始めると言われています。ちなみに都市ガスのにおいにも使用されているくらい、私たちが敏感に察知するにおい成分でもあります。
②2-メチルイソボルネオールとは
キャベツが育つときに必要となる微生物が作る物質のため、ほとんどのキャベツには含まれる成分です。水道のカビ臭としても知られているため、土壌管理も少なからず関係しているのかもしれません。
③キャベツの品種
「耐寒性・貯蔵性」のある実の締まったキャベツは貯蔵の時間が長く、「中早生種・中性種」のような収穫までの時間が早いキャベツは呼吸量が多く、どちらも熟成の期間にジメチルスルフィドを発生させる可能性が高くなる傾向があるようです。
これらの「におい」は、収穫してから時間が経つにつれ強くなる傾向があります。
ただ、見た目で状態が悪いと感じないキャベツでもにおうことがあるので、食べてみないとわからない場合も多くあります。
できるだけおいしいきゃべつを選ぶには、「朝採れ野菜」や「農家直送」、信頼できる農家さんからの購入などはひとつの選択肢ともいえるでしょう。
鮮度を保つコツ
購入したきゃべつの保管方法でも鮮度を保つコツがいくつかあります。
①0~5℃、最低10℃以下で保存
②芯をくりぬく
③芯に楊枝やフォークなどを挿す
④濡れたキッチンペーパーで包み、ビニール袋に入れて保存
常温で放置せず、できるだけ温度の低い状態を保ちましょう。
また、キャベツは収穫後も成長を続け、芯に多くの栄養が貯蔵されています。その芯をくりぬくことで成長を抑えることができます。
その他にも芯に楊枝やフォークを挿すことで成長を遅らせることができます。グッズも販売されていますので、気になる方はぜひ調べてみてください。
濡れたキッチンペーパーで包み、ビニール袋に入れて保存することで酸化を防ぐこともできます。新聞紙に包むイメージもありますが、乾いた紙は逆にキャベツの水分を奪ってしまうので必ず湿らすようにしましょう。
においがするキャベツのおいしい食べ方
キャベツは酸性の状態にすることでジメチルスルフィドが減ることがわかっています。
調理前に一度レモン水や酢水、クエン酸水などにさらすことをお勧めします。千切りのように空気にさらされ酸化しやすくなる場合は特に注意が必要です。
また、火を通してもなかなか抜けないことも多いので、濃い味付けやスパイスなど、香りを気にせず食べられるように工夫もしてみましょう。
これから野菜の美味しい季節がやってきます。鮮度の良い新鮮な春キャベツをぜひ楽しんでください。
AUTHOR
半田葉子
バウエル腸セラピスト/vegan菓子 [ 素果子|sugashi ] 店主 幼い頃から環境問題に興味を持つ。20代に心身のバランスを崩したことをきっかけに「からだに入れる選択」「免疫力」「心と身体のバランス」「出す力」の大切さに気づき、自然生活に活かせる食や腸を学びはじめる。会社員、自身のカフェでの菜食調理、地方veganカフェの立ち上げやメニュー提供、海外のオーガニック事情調査、腸講師などを経て、「からだ想いのお菓子を」とオンラインストア [ 素果子|sugashi ] を始動。お菓子作りを続ける傍ら、 長年のマクロビオティック生活と自身の経験や知識を活かし、個人の体質改善カウンセリング・腸マッサージの施術を行っている。InstagramID:kurashinotane_
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