「長生きレース」を生きるために|新見正則医師が考える【究極の健康習慣】とは?

 「長生きレース」を生きるために|新見正則医師が考える【究極の健康習慣】とは?

「健康」とひとまとめにして語られがちですが、何を健康と感じるかは人それぞれです。特に年齢を重ねると、健康に対する関心が高まりさまざまな健康方法を試したり、少し無理をしたりすることも。健康に対してどのような考え方でいると楽になるのでしょうか。今回はオックスフォード式健康法を提唱する新見正則先生にお話しをうかがいました。

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年齢を重ねてからの健康は「いつ死んでもおかしくない」でハッピーに

年齢を重ねて、特に50歳を過ぎると知り合いや友人が病気で亡くなったという話が出てきます。毎年1人2人・・・と亡くなって、そうすると「次は誰が死んでもおかしくないな、長生きのレースが始まったな」という気持ちになります。健康に対してますます関心が高くなりますが、私は「元気に超したことはないけれど、所詮人は死ぬから」という、気楽な気持ちで構えています。

健康についての考え方は人それぞれありますが、少なくとも「若い頃のように」というのは難しいので自分ができることを無理せず行うことが大切です。健康のために身体に良いことばかりをしてそれが健康で幸せかと言われると、そうではない気がします。案外、健康に悪いとされることのほうが楽しかったりしますから、たとえばタバコとか。自分で選んで行うことが楽しく幸せなら、それがその人にとっての健康なのでしょう。どうせ死ぬのなら幸せなことが増えたほうがいいと思います。

50歳を超えると認知症やがんにかかることをより身近に考えたりもしますが、将来自分でどのような疾患にかかるかは選べず、結局「運」だということです。それならば、自分が気に入ったことを行ってハッピーなら健康ということで良いのではないでしょうか。

「長生きレース」を生きるために、好きな健康法を楽しく気持ちよく

これまでさまざまな患者さんをみたり自分自身の経験から言えることは、何か自分に役割があったり色んなことに興味がある人のほうがボケずに長生きしている気がします。役割がないという人は今からでもぜひ作ってみてください。特に、会話が多いシチュエーションは頭を活発に使いますからおすすめです。テレビや本を見る一方向の会話は、いざ認知力が弱くなってくるとそれはただ見ているだけ・ページをめくっているだけの作業になりがちです。そうではなく、双方がコミュニケーションをとれ、状況や相手の返事によってリアクションを変えることが刺激につながります。

これから何か新しいことを始めようとする人も、何も健康が理由じゃなくて「楽しそうだから」「知り合いができそうだから」という軽い気持ちで行うのも良いと思います。気に入った習慣というのは案外続けられるもので、私は自分の健康法として、日光浴と赤身のお肉を食べると調子が良いなと感じています。このように、楽しく気持ちよく続けられそうならそれは健康につながるのではないでしょうか。

教えてくれたのは…新見正則先生

新見正則
新見正則先生

オックスフォード大学医学博士。「外科医x免疫学者x漢方医」というレアな医師として活躍中。2013年イグノーベル医学賞受賞(脳と免疫)。院長を務める新見正則医院では、世界初の抗がんエビデンスを獲得した生薬フアイアを基本処方にして漢方薬を加えて、各種のがん疾患や難病・難症に対応。著書『フローチャートコロナ後遺症漢方薬』(新興医学出版社)はAmazonでベストセラーに。

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取材・文/松村翠

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ヨガジャーナルオンライン編集部

ヨガジャーナルオンライン編集部

ストレスフルな現代人に「ヨガ的な解決」を提案するライフスタイル&ニュースメディア。"心地よい"自己や他者、社会とつながることをヨガの本質と捉え、自分らしさを見つけるための心身メンテナンスなどウェルビーイングを実現するための情報を発信。



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