【女性だけじゃない!男性にもある「更年期」の実態】男性ホルモン減少にともなう、心と体の変化とは?
最近少しずつ語られるようになってきた、男性の更年期。男性ホルモン(テストステロン)の急激な減少によって起こる心と体のさまざまな不調とは?その実態に迫ります。
女性だけじゃない!男性の「更年期」とは?
男性更年期による不調は、男性ホルモン(テストステロン)の急激な減少によって起こる、心と体のさまざまな不調のこと。
個人差はあるものの、女性の更年期が閉経の前後である45歳〜55歳ごろと決まっているのに対し、男性には決まったサインや期間がありません。また、女性の場合は時期が過ぎれば落ち着きますが、男性は対処しないと長引く恐れがあります。
男性更年期によるさまざまな症状とは?女性とは違うの?
男性ホルモンの急激な現象によって起こる男性更年期の症状は、人によってさまざま。花王が2021年に実施した調査によると、女性更年期では「ほてり」「発汗」「疲れやすさ」「イライラ」などの症状が代表的ですが、男性更年期では「筋力の低下」、「睡眠トラブル」「関節や筋肉の痛み」など、加齢による症状と勘違いされやすい症状が多くあり、更年期症状であると気付かれにくいのが特徴と言えます。
また、驚くことに、更年期の症状レベルを男女別で比較した場合、その症状が中等・重症程度の男性の割合は31%と、女性の23%よりも多いことがわかります。
更年期を「認めたくない」男性は女性の3倍!男女で違う更年期との向き合い方
更年期への向き合い方として最も多かったのが『やり過ごす』(男性 51%:女性 44%)という結果になりました。
注目したいのは、男性の回答で二番目に多かった『認めたくない』派。
男性の回答が15%と、女性(5%)の3倍という結果になりました。たとえ不調に悩んでいたとしても、更年期と認めたくないがために我慢し続けた結果、生活に支障が出てしまう方もいるそうです。
また、男性と女性で比べると、『病院に行く』『友人と話す』など、医師や友人に相談する人の割合は、女性の半数程度という結果に。
男性更年期の情報や理解が不足していることが症状の悪化を招くケースもあるため、注意が必要です。
更年期症状の重さと日常的なストレスの関係性
別の調査では、日常的にストレスを感じる頻度と、更年期症状の中等・重症の割合を見ると、男女ともに、頻繁にストレスを感じている人ほど、症状が重い傾向にあります。
男性がストレスを感じる大きな原因の上位は、「仕事上の人間関係」(54%)、「仕事の大変さ」(48%)と、仕事に関するものが中心。年齢が上がり大きな責任を伴う仕事をすることが増えストレスにつながったり、仕事を優先して自分の体調を後回しにしたりする可能性が考えられます。
不調を感じる男性の81%が、誰かに理解や協力を求めている
約8割の男性が、心や体の不調について、パートナーや友人、職場の同僚など、他者に理解を求めているということもわかりました。
その相手として最も多かったのが、「配偶者・パートナー」で 64%という結果に。
女性は、友人や母親、娘など他にもさまざまな相手がいるのに対し、男性は圧倒的に配偶者・パートナーに集中しています。
男性更年期についての理解度は、人それぞれ。
更年期症状による悩みや対処方法などをオープンに話せる状況にないことも、 男性が更年期不調になかなか向き合えない要因となっているのかもしれません。
「自分には関係ない」と思わないで!まずは知識をつけよう
女性の更年期に比べて認知度が低い「男性の更年期」。不調を自覚していながらも、更年期による症状と認識せず、やり過ごしてしまう方がほとんどというのが現状です。
個人差はありますが、男性ホルモンが減少する40 代以降の男性なら、誰もが心と体にさまざまな不調を感じる可能性があります。「自分には関係ない」と思わずに、まずは男性自身が男性更年期について知識をつけ、社会全体での理解につなげていきましょう!
AUTHOR
Moe Takahashi
ライター/PR/ダンス講師・振付師/ピラティスインストラクター。湘南暮らしとパラレルキャリアを楽しむフリーランス。3歳からバレエを始め、2014年に渡米しNYにてダンサーとして活動。リハーサル中の怪我をきっかけにGYROKINESIS®、Polestar Pilatesに出会い、指導資格を取得。その後、フィットネス企業のマーケティング・広報担当を経験し、現在に至る。趣味はキャンプと美味しいクッキー探し。
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