【女性は貧血になりやすい?】簡単セルフチェック&鉄を補い血を作る食べ物や食べ方のポイント
貧血になると、めまいや立ち眩みだけでなく、のどの粘膜が縮み、食べ物を飲み込みにくくなる、冷たいものを食べたくなるなど、意外な症状が出ることがあります。氷やアイスクリームが大好きな方はもしかすると血が足りていないやも。 女性は男性に比べて貧血になりやすく、放っておくと身体だけでなくこころの不調につながります。健やかに生きていくためにすべての方に必要な鉄ですが、いつか妊娠をしたいと思っている女性には欠かせないものです。今回は、貧血の簡単なセルフチェックと鉄を補い血を作る食べ物や食べ方のポイントについて紹介していきます。
血が不足していない? 貧血症状チェック
冒頭でお話した冷たいものが好き!や貧血の代表的な症状であるめまいの他にも、下記のような症状があてはまる方は、鉄分が不足してカラダが貧血を起こしているかも。
・爪がもろくて割れやすい
・落ち着きがなく、集中力がない
・朝、なかなか起きられない
・寝ても寝た気がしない、疲れが抜けない
・顔色が悪い
・イライラしたり、気持ちが落ち込んだり気分の変化が激しい
・頭痛がある
・足などが冷える
・あざができやすい
・肩こりがつらい
・少しの運動でも息があがる
・食べ物を飲み込みにくい
・喉が渇きやすい etc
これらの症状の原因は貧血以外にも考えられますが、いくつか当てはまる方、特に女性は、貧血が要因となっているケースはとても多いので、食事などを見直す必要があるかもしれません。
女性は男性に比べてもともと少食な場合が多く、無理なダイエットなどで栄養不足になっている方もいます。そして女性は月経や妊娠出産があるため、鉄分が不足しやすく貧血になりやすいのです。肝機能の低下や食生活の乱れでも貧血になりやすいので生活習慣が乱れている方は男性も注意したいですね。
貧血かどうかは、血中内のヘモグロビン量を調べる血液検査でもわかりますが、日々の心身の不調に目を向けてみるとある程度は判断できます。
ヘモグロビンは、鉄分とたんぱく質で構成されているので、これらが不足すると量が減ってしまいます。ヘモグロビンは、酸素を身体中に運ぶ働きがあるので、不足すると体にめぐる酸素の量も減ってしまい、エネルギーも不足してしまいます。例えば少しの運動でも息があがるのは酸素が不足するためです。
いつか妊娠したいと思っている人は血の不足に気を付けよう
身体の中の鉄の約7割はヘモグロビンですが、残りの3割はフェリチンです。フェリチンは貯蔵鉄と言われていて、ヘモグロビンが不足するとフェリチンが貯めていた鉄を補い、ヘモグロビンにします。貧血の症状を体質だからと放っておくと、フェリチンが不足してしまい、不足していると妊娠したときに胎盤がしっかり育たないため、赤ちゃんの成長に影響が出てしまう場合があります。月経のある女性は、生理のたびに鉄を失うので、意識して鉄を摂取するようにしていく必要があります。鉄が不足すると、女性ホルモンの1つ、プロゲステロンがうまく作られず、月経不順になったり、妊娠しにくくなる原因にもなってしまいます。鉄不足は、卵子の成長にも影響が大きいので、いつか妊娠したいなと思っている方は、鉄が不足していないか食事などを見直してみましょう。
ただし、鉄は過剰摂取すると体に負担がかかります。ですので、サプリメントで摂取する場合は注意が必要です。そして、質の悪いサプリメントだと体に害がある場合があります。貧血の症状があるときは、容量を守って、サプリメントを選ぶのはよいと思いますが、信頼できるものを選び、量を必ず守るようにすることが大切です。普通の食事の中で食品から鉄分を取る分には、とりすぎるということはまずないので、安心して積極的にとっていきましょう。
毎日の食事で血をめぐらせよう!鉄を多くふくむ食品や食べ方
・赤身の魚(カツオや鮪)
・レバー
・肉(特に牛肉)
・牡蛎
・小松葉やほうれん草
・ひじき
・納豆
・しじみ、あさり etc...
食材により含まれる鉄の種類や量は異なり、動物性たんぱく質からはヘム鉄も非ヘム鉄も接種できるので効率がよいです。たんぱく質を多くとると心がけるだけでも鉄不足におすすめ。ただし食習慣やアレルギー等で食べれないものが多い方や、ヴィーガンの方、生理中で貧血症状がある際は、サプリメントや鉄剤を+するのもよいでしょう。
鉄は、とても身体に吸収されにくい栄養です。少しでも吸収するために、よく噛んでゆっくり食べること。そしてビタミンCを含む野菜と一緒に食べること。酸味のあるもの(酢や梅干等 ビタミンCもとれるレモンなどのかんきつ類は◎)と一緒に取ることで消化と栄養吸収がしやすくなり、もともと少ない鉄の接種率を下げない工夫ができます。ちなみに鉄の吸収を阻害する成分(タンニンやカルシウム)を多く含むので、食事中に一緒にお茶やコーヒー、牛乳を飲むのは避けた方がよいです。貧血の症状がつらいときや妊活中などは食事から2時間以上は開けた方が良いでしょう。また、ストレスがかかっていると、内臓の働きが落ちて消化力、吸収率が下がる要因になりますので、日常的にゆったり腹式呼吸をする時間をとったり、好きなことをするのもとても大切。鉄なべや鉄のやかん、鉄のフライパンを使うことで少しずつ鉄が溶けだして鉄を取り入れることもできます。
妊活中の方だけでなく、女性が健やかに過ごすために鉄、そして血はとても大切なサポーター。チェックシートにあてはまるところが多かった方は食事の際に参考にしてみてくださいね。
AUTHOR
仁平美香
WAY-TOKYOヨガ&ボディケアサロン主宰 パーソナルヨガおよびグループレッスンの他、オイルマッサージ、指圧整体等を様々な年代のクライアントに提供。ヨガ講師(WomensAwarenessYoga、月経血コントロールヨガ、産後、マタニティヨガ等、講師養成スクールにて講師育成を行うほか、イベントやレギュラークラスで指導中)、栄養士。女性のためのヨガ協会代表。「カラダをゆるめてこころを整えるはじめての月経血コントロールヨガ」「医師もすすめる血管美人ヨガ」等8冊の著書がある。雑誌・WEB等コラム連載&監修多数。
- SHARE:
- X(旧twitter)
- LINE
- noteで書く