「嫌なことが頭から離れない…」落ち込みやすい更年期にあなたを追い込むものの正体とストレス対処法
更年期と聞いてイメージするのは何でしょうか?イライラしている、のぼせて汗をかいている…そんなイメージを持つ人が多いと思いますが、実は肩こりや頭痛、疲れやすさも更年期症状なのです。そんな"知られざる更年期"について、更年期の方に向けたサービス「よりそる」を運営する高本玲代さんが綴るコラム連載です。高本さんご自身もまさに更年期世代。わかりやすい不調だけではない更年期の影響について、体験を交えてお話しいただきます。
自分を追い込むことが自分をどんどん苦しくさせる
更年期になって「嫌なことがあると気持ちの切り替えがなかなかできない」「嫌なことが頭から離れない」といったお悩みは多く寄せられます。
そんな時には「更年期だからどうしても切り替えにくくなるよね」と思うことです。体調も低迷していますし、メンタルも落ちるこの時期。しかし自分を追い込むのは「いつも元気でいない自分はダメだ」という考え方です。
もしこれが骨折ならそこまで落ち込む事はないでしょう。目に見えるものですし、あきらめもつくからです。
ハーバード大学の研究でも、この時期の女性は他の世代に比べてうつになるリスクは2倍であると言われているのですから、心の不安定さはバイオリズムとして捉えておく方が良いです。
ですから、「不調に抗う」というよりも「不調を受け入れる」といった方が気分はずっと楽になります。多くの女性が「これでいい」と思えるようになってやっと明るく過ごせるようになる瞬間を数多く見てきています。
もちろん、婦人科などにつながりきちんと治療を受けることは絶対必要です。治療を受けることで格段に体調が良くなるからです。しかし、それでも気持ちの切り替えがなかなかうまくいかない、といった悩みが出てくることはあります。
体のステージが変わってきている時期なので、「今はそういう時期なのだなぁ」とご自身を労わってあげることが大事です。だからこそ、この時期からの自分ならではの楽しみを見つけていきましょう。
時に一人で買い物に出かけたり、好きな映画をネットで見たり、おいしいケーキを食べたり…など自分の気分が自然と上がる行動をしてあげるのがおススメです。
ストレスコーピングといって、ストレスに対処する方法のことを言うのですが、自分にあった方法を数多く持ち合わせておくのはおススメです。
のどが乾いたら水を飲むように「しんどくなったら〇〇する」みたいなことをいくつか決めておくと良いですよ。
私はちょっと気分が落ちたら6歳の次女にハグさせてもらっています。まだ喜んでハグしてくれる年齢だから良いのですが。ハグは相手とのつながりや愛情を感じられるので、ペットなどでもおススメですよ。
またときにお笑いの動画を見たりして大きな声で笑ったりもしています。そんな感じでご自身にあったストレス対処法をいくつか準備しておきましょう。しんどくなってから考えてもストレスになるので、事前に決めておくのはおススメですよ。
AUTHOR
高本玲代
フェムテック起業家・社会活動家。自身のウツや更年期の経験から更年期女性のケアプロ グラム「よりそる」を立ち上げる。東京都をはじめとする自治体やポーラをはじめとする 企業向けに研修を実施。NHKをはじめメディア掲載50社以上。「がんばらない更年期」 についてYoutube「更年期アカデミー よりそる」で発信中。
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