更年期や閉経期、それはただ不快なことばかりではない|人生のゆらぎ期を過ごすために必要な3つの心得
何千人もの健康を取り戻し、依存症や摂食障害、自律神経失調症をはじめとする数々の問題を克服するのを支えてきたマイラ・リューイン氏。強さと健康を維持するために心がけるべきことについて教えてくれました。
更年期は、女性の人生の中で、好ましくない変化や、不快な症状に悩まされる時期であると一般的に言われています。しかし、これは決して真実ではありません。更年期は、女性のライフサイクルの中の自然な流れの時期であるだけでなく、生殖能力が一段落し、より柔軟で成熟した、さらに優雅な力が発揮できる時期なのです。
ホットフラッシュ、イライラ、不正出血、頭の中に霧がかかったようにぼんやりしてしまうなど、女性にとって当たり前のように悩まされることは、決して自然なことではありません。避けられないと思い込んでいるのは、私たちが自然な状態から遠ざかっていることを教えてくれるメッセージです。更年期は病気ではありません。変化を迎える時期なのです。そして、恐れるよりもむしろ受け入れることができるものです。
更年期とは、閉経前後のゆらぎの期間のことです。どちらも人生における自然な変化です。しかし、身体と心のドーシャの乱れの結果として起こる症状が、更年期障害として認識されるようになりました。また、アグニの状態や長年の五感の使い方も、バランスの乱れの要因となります。アーユルヴェーダとヨガでは、ドーシャとアグニを乱している根本的な原因を探ります。そして、その根本的な原因を改善することで症状は消えていきます。
では、この不自然な状態から、ドーシャとアグニのバランスがとれた自然な状態へ移行するには、どうしたらよいでしょう?アーユルヴェーダとヨガは、バランスを崩さないようにする生き方の指針を示します。次に紹介する3つを日常生活に取り入れることで、毎月の月経だけでなく、人生のゆらぎの時期、女性のサイクルに起こる症状から、解放されるでしょう。
- 視覚、聴覚、味覚、触覚、嗅覚の五感に栄養と滋養を与え、サポートするように気を配りましょう。使いすぎ、刺激しすぎ、あるいは停滞しがちな私たちの五感は、人生を消化する上で必要なものです。何をどのように消費するかで、あなたの消化力となるアグニの状態が決まります。アグニとは、人生と食べ物を消化する能力と容易さのことです。あなたは何に触れることを選択していますか?何を見て、何を食べ、何を聴いていますか?ぜひ、考えてみてください。
- 健康なアグニは、感情の安定と心の平静をもたらします。ホルモンの働きはアグニの状態に直接関係するため、これは必然的にホルモンに影響を与えます。消化力であるアグニの働きが乱れたり弱まったりすると、腸内環境が乱れ、ホルモンの自然なリズムとバランスがうまく機能しなくなります。アグニのバランスが取れていると、女性の人生を通してのゆらぎの変化が穏やかに訪れ過ぎていくということを、私自身もそうですが、何度もクライアントに見てきました。
- 不調や症状とは、「何かがおかしい」という身体と心からのメッセージです。最初に表面にちょっと現れた不調や変化に気づかない、またはそのままやり過ごし、その根底にあるものを無視した結果です。症状は、早ければ1時間後、あるいは翌日に出ることもあります。時には、何年も経ってから、自分の選択、習慣、行動の積み重ねがもたらす結果に気づくこともあります。しかし、あなたは症状ではなく、好奇心を持ち続けて自分の行動や食事がどのように感じ、それが自分の人生のサイクルにどのような影響を与えるかに気づくことが大切です。
アーユルヴェーダとヨガは、人生のあらゆるステージで女性をサポートし、養ってくれるものです。更年期は、思春期と同じく、女性が通過する自然な変化のひとつです。それは優雅で自然な流れであり、女性として祝福すべきものなのです。
AUTHOR
マイラ・リューイン
アーユルヴェーダとヨガを30年以上学び実践する。何千人ものクライアントが本来の自然なバランスのとれた健康を取り戻し、依存症や摂食障害、自律神経失調症をはじめとする数々の問題を克服するのを支えてきた。バリを拠点とするHale Pule アーユルヴェーダ & ヨガの創設者・代表として、この2つの変容の科学を学び癒しを得るための幅広い機会を提供する。その内容は、アーユルヴェーダ・ヘルス・コンサルテーションからヨガ・アーユルヴェーダ指導者養成コースにいたるまで多岐にわたる。栄養学とアーユルヴェーダの2方面からコンディションづくりをサポートする食事と、ヨガのクラスが愉しめる今最も注目のコンセプトショップ「THE_B」にて、アーユルヴェーダメニューを監修。
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