【アーユルヴェーダ的「更年期障害」対策】更年期世代が溜め込みやすい「メンタルアーマ」の取り除き方

 【アーユルヴェーダ的「更年期障害」対策】更年期世代が溜め込みやすい「メンタルアーマ」の取り除き方
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新倉亜希
新倉亜希
2022-03-27

アーユルヴェーダだけでなく、一般的にも閉経のタイミングを迎えるとその前後10年は、エストロゲンの減少とともに、ホルモンのインバランスによる様々な不調がでてきます。だからこそ、この時期にはメンタルとボディの下準備が大切です。

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自らもキャリア志向でありながら自身を放置したまま頑張った結果、完治しないと言われたメニエールを患い、一度キャリアを捨て、アーユルヴェーダな食事とライフスタイルで病気を克服しました。またアーユルヴェーダの遺伝的体質という概念を知り、自身のメタ認知につながり、自分らしい生き方改革ができてから、いろんなものから自由になりました。

同じように自分を模索しながら頑張って無理している働く女子を応援したい、もっと自分らしく生きる指標であるアーユルヴェーダをツールとして活用してほしいと願っています。更年期もがんばっている証とも言えます。

そんな更年期をアーユルヴェーダで軽減していくお手伝いができればと思っています。

アーユルヴェーダから見た「更年期」とは

アーユルヴェーダで更年期は病気と捉えていません。ですから予防や遅延、回避をすることを考えていきます。

アーユルヴェーダだけでなく、一般的にも閉経のタイミングを迎えるとその前後10年は、エストロゲンの減少とともに、ホルモンのインバランスによる様々な不調がでてきます。だからこそ、この時期にはメンタルとボディの下準備が大切です。

エストロゲン
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特にアーユルヴェーダでは体質・体調によっても、更年期の諸症状が変わります。ですから、まさかの更年期と思っていない不調でも更年期の可能性があります。

ただ、病気ではないのですから「更年期になってしまった、閉経だー」などと悲観的に思うのではなく、「更年期だから今の自分はこういう心の状態なんだな、こういう不調がでているんだな」と客観的にみることが大事です。

アーユルヴェーダでは大事なことはいつでも「原因究明」です。原因がわかることにより、ただの症状を抑えるだけの対処療法にするのではなく、根本的に解決したり、原因を特定し、腹落ちすることで、自身も納得して前に進めます。何事も根拠をはっきりする、ことは更年期という長いスパンにおける心の不安をとりのぞいてくれるでしょう。

ただ、エストロゲンの分泌により女性の体は今までたくさんの障害から身を守っていた部分もあります。ですので、更年期障害自体は病気ではありませんが、何もかも更年期だろうと踏んでしまうのは危険です。更年期であればホルモン値の状態を知ればはっきりと分析できるので、この時期だからこそ他に病気が隠れていないかも踏まえて検査は必要と思います。

そもそも更年期の捉え方には“メンタルアーマ”も原因と考えられます。「アーマ」とは「未消化物や毒素」という意味でごみのようなものです。体にも溜まりますし、心にも溜まります。

特に、更年期世代を考えると、確かに心身にムラがでる、なんとなく閉経という言葉に引っかかってしまう、子供がいる方は育児を終え、いろんな役割から急に解放され手持ち無沙汰になってしまう、などの状況から無我夢中でいた生活から、一歩余裕ができてしまったときに、自分の人生を振り返ったり、この先を不安になったり、孤独を感じたりなどのいわゆるメンタルアーマが更年期を強く感じてしまうこともあります。

メンタルアーマ
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メンタルアーマの取り除き方

実はメンタルアーマを取り除く良い方法があります。それは思考を変えることです。

日本人は欧米の人に比べて、更年期障害が強くでる傾向があるといわれています。例えば、欧米の人は、閉経に対しとてもポジティブに捉えており「あー、めんどくさいものから解放される、いつでも旅行に行ける、ナプキンも手放せる」など、ポジティブに受け止めている点では、メンタルアーマが少ないかもしれません。

日本における、更年期世代の閉経に対する考え方も、閉経自体をもう少しポジティブに捉え、第2の人生への通過儀式と思う方がよいかもしれませんね。

また、他にもメンタル(心)のアーマ(毒素)を排出する良い解決法があるのでご紹介します。

早朝の日の出の96分前を活用する

一つは時間のもつエネルギーを利用するのですが、早朝の日の出の96分前(日の出前でOK)はアーユルヴェーダでは、自然のもつエネルギーのおかげで心の状態が最もよくなると言われています。ですから僧侶や聖職も方なども早起きして掃除をしたり祈りを捧げたりします。自動的にだれもが心の状態がよくなるなら使わない手はありません。

日の出前
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ハーブの効力を取り入れる

また、メンタルハーブとして「ブラフミー(ゴツコラ)」というハーブがあります。これはインドでは鬱の人にも処方されるハーブで、もちろん日常使いも可能です。私も毎朝ブラフミーハーブティ―を飲んであまりに心の状態がよくなりましたので、沖縄のアーユルヴェーダ農園にて栽培、育成し販売するまでに至りました。ブラフミーはWHO(世界保健機関)においても、世界で最も貴重なハーブ群に認められたハーブです。更年期時期の不安的な気持ちや、イライラや焦燥感を落ち着けてくれます。

ブラフミー
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アーユルヴェーダトリートメントの「シロダーラ」でストレスを手放す

最後に自分でどうにもならないときは、アーユルヴェーダトリートメントの「シロダーラ」が有効です。シロダーラもインドでは医療でおこなっており、脳疲労や、鬱、不眠症の方々に行うことにより、自分では落ち着けることのできない思考や脳を、専門家の手で3段階でどんどん瞑想のように深く落ちていき、シロダーラ後はしばらく何も考えられなくなるほど無になり、その後とてもメンタルも思考もすっきり感がでます。

更年期世代でシロダーラは非常に有効ですので、ぜひお試しください。

シロダーラ
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更年期世代は、心にも毒素がたまりやすく不安や焦燥感やイライラがでやすいです。体は代謝が減るのでウエイトコントロールができなくなり、体も毒がたまりやすくなります。

どちらもデトックス。「溜まったら出す」「入れ方より出し方」を注視されると、軽減につながります。私も更年期世代、一緒にがんばりましょう!

ツアー
アーユルヴェーダビューティーカレッジ学長 新倉 亜希先生が講師を務める、四つ星リゾートホテルで行う 沖縄アーユルヴェーダツアー2泊3日の旅(6/8(水)~6/10(金))お申込み受付中。詳細は、IHTAホームページにて。

 

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新倉亜希

新倉亜希

アーユルウェルネス株式会社 代表取締役。アーユルヴェーダビューティーカレッジ 学長。内閣府認証 日本アーユルヴェーダ協会 理事。アーユルウェルネス協会 代表理事。インド医療法人Chakrapani Ayurveda Clinic & Research center認定アーユルヴェーダヘルスコンサルタント。著書に『夢を叶えるアーユルヴェーダ』『アーユルヴェーダが変えた!トレーニングの常識』(BABジャパン)がある。



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