健康診断で気になるコレステロール値を低下!まいたけ味噌汁【管理栄養士が教える健康味噌汁】
素朴な香りと味わいで私たちを癒してくれる味噌汁は、日本人の食卓に欠かせない一品です。どんな具材とも相性がよく、おいしく食べられるところも味噌汁の魅力のひとつですね。味噌汁は食材との組み合わせ次第で、さまざまな健康効果が期待できる料理に変わります。今回はコレステロール値の低下に効果が期待できる味噌汁の具材を紹介するので、コレステロール値が気になる人は試してみてください。
コレステロール値の低下におすすめの具材は【まいたけ】
まいたけの健康効果
健康診断で気になる項目のひとつ、コレステロール値。「コレステロール値が高め」と指摘されたことがある人もいるのではないでしょうか。そもそもコレステロールとは、体の細胞を包む膜や、体の機能を調整するホルモンの材料になる脂質の一種です。コレステロールは体に必須の栄養素であり、決して悪者ではありません。
しかし、悪玉コレステロールという言葉を聞いたことがある人は多いでしょう。反対に、善玉コレステロールという言葉もありますね。悪玉、善玉と呼ばれていますが、どちらも体に必要な成分であることに変わりはありません。
悪玉と呼ばれるLDLコレステロールは、体中にコレステロールを運ぶ役割を担っています。ところがLDLコレステロールが過剰になると、血管壁に蓄積して動脈硬化の原因となってしまいます。動脈硬化は心筋梗塞や脳梗塞を引き起こしてしまうので、LDLコレステロールは「悪玉」と名付けられているのです。善玉と呼ばれるHDLコレステロールは、血管壁に溜まったLDLコレステロールを回収する働きがあります。
LDLコレステロールを減らす効果が期待できる食材が、まいたけです。きのこには、食物繊維が豊富に含まれています。特にまいたけに含まれる食物繊維の一種、βグルカンは、血中のLDLコレステロールを減らす作用を持つ栄養素です。さらにまいたけのβグルカンには、体の中でコレステロールが合成されるのを防ぎ、コレステロールの吸収をおさえ、排出を促す働きがあることがわかっています。このようにまいたけは、血中に余分なコレステロールが増えるのを防いでくれる食材なのです。
味噌はコレステロール値低下に有効
味噌にも、コレステロール値を下げる効果が期待できる成分が含まれています。味噌の原料になる大豆は、脂質の一種であるリノール酸が豊富です。体の中で合成できないため、食事から摂り入れる必要がある必須脂肪酸とされており、血中のLDLコレステロールを減らす作用を持っています。
また、大豆に含まれるレシチンやサポニンといった成分も、コレステロール値の低下に効果が期待できるとされています。味噌にもこれらの成分が受け継がれており、まいたけと組み合わせて味噌汁として取り入れることで、コレステロール値の低下が見込めるでしょう。
まいたけの味噌汁の作り方
【材料】2人分
まいたけ:1/2パック
だし汁:400ml
味噌:大さじ2
【作り方】
1.まいたけを、食べやすい大きさに手で割く。
2.鍋に入れただし汁を火にかけて沸かし、まいたけを加えて中火で3分ほど加熱する。
3.鍋の火を止めて、味噌を溶き入れる。
まいたけからうまみが出て、味わい深い味噌汁になります。ぜひ作ってみてくださいね。
AUTHOR
いしもとめぐみ
管理栄養士。国立大学文学部を卒業後、一般企業勤務を経て栄養士専門学校に入学し、栄養士資格を取得。病院給食、食品メーカーの品質管理、保育園栄養士を経験して2022年に独立。食が楽しくなるレシピを発信するほか、栄養・健康分野の記事執筆を中心に活動中。
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