食べて血行改善!冷え性さんにおすすめ「かぼちゃと生姜の味噌汁」【管理栄養士が教える健康味噌汁】

 食べて血行改善!冷え性さんにおすすめ「かぼちゃと生姜の味噌汁」【管理栄養士が教える健康味噌汁】

素朴な香りと味わいで私たちを癒してくれる味噌汁は、日本人の食卓に欠かせない一品です。どんな具材とも相性がよく、おいしく食べられるところも味噌汁の魅力のひとつですね。味噌汁は食材との組み合わせ次第で、さまざまな健康効果が期待できる料理に変わります。今回は冷え性の改善効果が期待できる味噌汁の具材を紹介するので、体の冷えに悩んでいる人は参考にしてください。

広告

冷え性の改善におすすめの具材は【かぼちゃと生姜】

かぼちゃと生姜の健康効果

冬が始まり、気温が低くなってくると体の冷えが気になりますね。服を着込んでも体が温まらなかったり、手足が冷えて眠れなかったりと、冷え性を抱えている人にとってはつらい季節になります。

冷え性の原因のひとつは、血液の巡りが滞ることです。体温は、温かい血液が体を巡ることで維持されています。しかし血行が悪いと、手足などの末端にある毛細血管まで血液が行き届かず、体が温まりにくくなるのです。

体の冷えを解消する食べ物としておすすめしたいのが、かぼちゃと生姜です。

かぼちゃにはビタミンEが豊富に含まれています。ビタミンEには血管を拡張する作用があるため、毛細血管を広げて血液の流れをよくする効果が期待できるでしょう。ビタミンEは、強力な抗酸化作用を持つことにも注目してください。血流を悪くする物質に、血液の粘度を高める過酸化脂質があります。ビタミンEは抗酸化作用により過酸化脂質を分解して、血液を流れやすくするため、血行改善効果が見込めるのです。

ビタミンEには、油といっしょに摂取することで吸収率が高まる特徴があります。かぼちゃを炒めてから味噌汁にしたり、かぼちゃだけでなく油揚げを具材に加えたりすると、効率よくビタミンEを摂取できますね。

かぼちゃ
ビタミンEが豊富に含まれているかぼちゃ。ビタミンEには、油と一緒に摂取することで吸収率が高まる特徴がある。photo by Adobe Stock

生姜は、体を温める食材として知っている人も多いでしょう。しょうがの辛味成分であるジンゲロールは、血管を広げて血行を改善する作用を持っています。ジンゲロールを加熱するとショウガオールという物質に変化しますが、ジンゲロールとショウガオール、どちらも共通して血行改善作用があります。ふたつの違いは「ジンゲロールが体の表面や手足を温める」「ショウガオールが体を中から温める」と効果が出る部分が異なる点です。生姜は加熱してから食べたほうが体が芯から温まるため、冷え性を改善する効果が高いといえますね。

味噌汁を飲んで体温を上げる

筋肉量が少ないことも、冷え性の原因です。運動すると筋肉で熱が作られるため、体温が上がります。しかし筋肉量が少なければ熱の産生が十分に行われず、体温が上がりません。味噌には、筋肉のもとになるたんぱく質が豊富に含まれているため、筋肉量を増やす効果が期待できます。

もちろん温かい味噌汁を飲むことで、体を胃腸から直接温めることも可能です。冷え性改善のために、味噌汁を活用してみてください。

かぼちゃと生姜の味噌汁の作り方

【材料】2人分

かぼちゃ:1/8個(120g)
生姜のすりおろし:小さじ1
だし汁:400ml
味噌:大さじ1と1/2
ごま油:小さじ1

【作り方】

1.かぼちゃは種とわたを取り除き、幅1cm程度にスライスする。

2.鍋にごま油をひいて加熱し、かぼちゃを焼く。※鍋が焦げ付きやすい場合は、フライパンで焼いてください。

3.かぼちゃの両面に焼き色がついたら、同じ鍋にだし汁とすりおろした生姜を入れて沸かし、かぼちゃに火が通るまで加熱する。

4.鍋の火を止めて、味噌を溶き入れる。

ごま油のコクやかぼちゃの甘みがあるので、味噌の量は適宜調整してください。意外と好相性なかぼちゃと生姜の組み合わせを楽しみ、体を温めましょう。

広告

AUTHOR

いしもとめぐみ 管理栄養士

いしもとめぐみ

管理栄養士。国立大学文学部を卒業後、一般企業勤務を経て栄養士専門学校に入学し、栄養士資格を取得。病院給食、食品メーカーの品質管理、保育園栄養士を経験して2022年に独立。食が楽しくなるレシピを発信するほか、栄養・健康分野の記事執筆を中心に活動中。



RELATED関連記事

Galleryこの記事の画像/動画一覧

かぼちゃ