【季節の変わり目】痒み・アレルギー・お腹の不調は【秋の味覚】に用心! ヒスタミンが起こす不調とは
秋は季節の変わり目、いろんな不調が出やすい時期でもあります。また、美味しいものが沢山出回る時期でもありますね。得に、秋が旬のお魚、さんま・カツオ・サバなどの青魚は脂がのって非常に美味しいのですが、アレルギーがあったり・痒みやお腹の不調がある方には、要注意なのです。
さんま、カツオ、サバに多いヒスタミン
秋刀魚、鰹、鯖はとっても美味しい秋が旬のお魚なのですが、実は痒みやアレルギー、お腹の不調をもたらす物質「ヒスタミン」の前駆体ヒスチジンを多く含んでいます。
アレルギー体質だったり、アトピーなど痒みが出る体質、お腹を下しやすいゴロゴロしやすい過敏な腸の体質の方は、ヒスチジンからできるヒスタミンを食品から摂取することで、元々の症状がより強くなることがあります。
ヒスタミンとは
ヒスタミンは全身に存在するマスト細胞から分泌され、ウイルスや細菌やアレルゲンといった外敵を素早く取り除くという仕事をしてくれます。
このようにもともとは味方の物質なのですが、アレルギー症状などが出ている場合は体内のヒスタミンが「過剰に」多くなってしまい、くしゃみ・鼻水・痒みなど嫌な症状が出てしまいます。
お酒を飲んだらアルコールが体内で分解されるように、ヒスタミンも体内で分解されます。分解には体質=遺伝子が大きく関わっているので、ヒスタミンの分解力が弱い遺伝子だとアレルギー・アトピーなどの体質になりやすいのです。
このようなヒスタミン分解力が弱い体質の方が、さんま、カツオ、サバなどのヒスタミンを多く含む食品を食べると、更にヒスタミンが身体に増えてしまい、症状が出てしまうのです。
アレルギーや痒みだけでなくお腹の症状も
くしゃみ・鼻水・かゆみはまだ分かりやすい症状ですが、ヒスタミンとの関係性がわかりにくいのがお腹=腸の症状です。
じつは、過敏性腸症候群や原因不明で慢性的な下痢、便秘やお腹の張り、ガス腹、SIBO(小腸内細菌増殖症)などもヒスタミンの分解が弱い体質が関係している場合もあります。ヒスタミンを分解する酵素は腸に特に多く存在しています。そのため、腸内環境が悪かったり、リーキーガットと呼ばれる腸の微細な炎症が起きていると、分解酵素の分泌が悪くなってしまいます。分解力が弱い体質でこのようなお腹の症状がある方はヒスタミンに要注意です。
症状を抑えるには、まずは外からヒスタミンを多く入れない事がポイントです。ヒスタミンの多い食べ物は他にも沢山あって、かなり身近な食品が多いので気になる方は一度調べてみてください。(例:卵、トマト、アボカド、チョコ、納豆)
秋の魚は美味しいけれど体質に注意
以上のような体質の方は、秋の美味しいお魚を食べる前にちょっと立ち止まって、避けてみたり、食べた後の体調を観察してみてください。もし、秋が旬のお魚を食べたくなったら鮭にしてみると良いですよ。(鮭のヒスタミンは多くない)
季節の変わり目、秋を快適に楽しむためにも、食品に含まれるヒスタミンに注意してみてくださいね。
AUTHOR
立山貴美恵
6年の闘病経験から「分子栄養学」に出会い、分子栄養学カウンセラー・カラダリビルドコーチとして活動中。症状を薬などで対処し続ける事ではなく”不調の根本原因”を探するアプローチや、体を立て直し再構築する考え方を提供。栄養、食事、代謝、ホルモン、メンタルについて記事執筆。HP『カラダリビルド』。様々な不調に悩む方へ個人カウンセリングや栄養療法クリニックでの指導を行う。食欲コントロールダイエットインストラクターとしてもオプティマルヘルスの実現をサポート。
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