無自覚な人多数!腰が反り固まっている人は眠りが浅い?睡眠の質がぐんぐん上がる「姿勢改善エクサ」
健康で美しくいるためにも睡眠が大事なことは、多くの人が知っていますよね。それでも「ぐっすり眠れない」「寝つきが悪い」と悩んでいる人が多いのも事実。実はそれ、普段の姿勢が関わっているかもしれません。しかも、いつも「美しい姿勢」を意識している人ほど、間違っている可能性があるのです。正しい立ち姿勢の解説と、睡眠の質を上げるエクササイズをお伝えします。
睡眠と自律神経の関係
自律神経は、「交感神経」と「副交感神経」に分けられますが、眠りにつく時にはリラックスした状態、つまり副交感神経が優位になることが重要です。反対に交感神経が優位だと、眠りは浅くなってしまいます。そして実は自律神経には姿勢や呼吸が深く関わっているのです。
自分の姿勢をチェックしてみよう
写真左は、オープンシザースシンドロームという姿勢で、特に「姿勢をよくしようと意識している女性」がとりがちな姿勢と言われています。一見何の問題もなさそうに見えますが、この姿勢が実は自律神経のバランスを乱してしまっている可能性があります。
オープンシザースシンドロームとは
肋骨下部が外旋(肋骨パカの状態)している一方で、骨盤が前傾・腰椎が過前弯(反り腰)になっている状態です。腰は反っておらず、肋骨が外旋しているだけというパターンもあります。
自律神経に影響を与えるオープンシザースシンドローム
副交感神経の働きを悪くする
肋骨が外旋(肋骨パカ)することで、横隔膜の働きが悪くなります。横隔膜の働きが悪くなることによって副交感神経の働きも悪くなってしまいます。
交感神経の働きが高まる
肋骨外旋(肋骨パカ)することで胸椎が過剰に伸展(背骨がまっすぐに)しやすくなります。胸椎の近くには交感神経が通っているので、胸椎が過度に伸展することによって、交感神経を刺激し続けてしまうのです。
オープンシザースシンドロームになると、上述のようなことが起こり、交感神経優位になるため睡眠も浅くなってしまうのです。
自律神経の働き睡眠を整えるエクササイズ
オープンシザースシンドロームの方にぴったりな自律神経を整えるためのエクササイズをご紹介します。
※姿勢のキープが辛い場合は、背中にヨガブロックやホームローラーを入れてもOKです。
①両足を揃え天井方向に上げてセットします。
②手のひらを床につき、軽く押します。
③できるだけ両脚を頭のほうに持っていきます。
④ある程度の位置まで来たら、動きを止めてゆっくりと呼吸を繰り返してください。
さらに動画で確認したい方はこちら
AUTHOR
服部恵実
大学卒業後、理学療法士として大学病院に勤務。集中治療室や救命救急病棟を始めとする33診療科でのリハビリテーションを担当。 社会復帰のために早期からリハビリテーションを行うことの必要性や予防医療の重要性を痛感し、心臓リハビリテーションクリニックにて生活習慣病の再発予防を運動、食事、環境など多方面から介入。現在は病気や怪我になる前に、健康を維持する必要性を伝えたいという思いで、ピラティスインストラクターや講師、Webライターとして活動するとともに、医療従事者・インストラクター向けオンラインサロンhinomeを運営している。
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