人間関係に悩む人必見|人間関係をスムーズにする力【メンタライゼーション 】とは|臨床心理士が解説

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人間関係に悩む人必見|人間関係をスムーズにする力【メンタライゼーション 】とは|臨床心理士が解説

南 舞
南 舞
2022-07-27

『あの人はなぜこういう行動を取ったのだろう』『どうして私はあの時イライラしたんだろう』など、自分のまわりで起きたことを振り返る力のことを【メンタライゼーション】と呼びます。一見簡単そうに思えることですが、実は難しく、それ故に悩む人も意外と多いのです。メンタライゼーションとは何か、そしてそれを阻む原因や育て方について、臨床心理士が解説します。

他人と上手に繋がるために欠かせない力、メンタライゼーションとは?

メンタライゼーションとは『自分や他人の行動・言動の裏側にある思考や感情を理解しようとする力』のこと。1991年に精神分析家のフォナギー氏が論文で発表したことが話題となり、今では心理学の中では欠かすことのできないキーワードのひとつとなっています。言葉だけ聞くと難しく思えますが、実は私たちが日常的に行っていることです。例えば、パートナーがため息をついているのを見たら、あなたはどう考えますか?『理由は分からないけど、何か嫌なことがあったんだろうな』と思う人もいれば、『自分が気に触ることをしてしまったのではないか』と気にする人もいるでしょう。また、『そんな態度をとって大人気ない』と思う人もいるかもしれません。こうして他人の行動・言動と自分の感情や価値観を結びつけて考えて見ると、自分の性格的な特徴を知ることができます。もし人間関係の中で苦しさや繋がりづらさを感じる機会が多いのであれば、メンタライゼーションがうまく機能していないのかもしれません。

メンタライゼーションがうまくいかない理由とは?

一般的に、4歳〜6歳頃には健全にメンタライズする力が養われます。ところが、幼少期に養育者(主に親)から虐待を受けたことがあったり、厳しいルールの中で育ってきたというような経験があると、安心して自分や他人の気持ちを考えることができず、メンタライゼーションが育ちにくいと言われています。

メンタライゼーションの高さが私たちにもたらす影響とは?

人間関係がスムーズになる

精神科医の崔炯仁氏によると、メンタライゼーションが育つことによって、自分と他人の間のズレを見ることができるようになり、相手との適切な距離感を保ったり、感情を自分の中で調整する力を高めるのに役立つのだそう。それによって、人間関係が円滑になる効果が期待できます。

自分の軸で生きることができる

メンタライゼーションができると、自分の行動や言動、感情に対しての気づきが増えます。それによって自分を正しく理解することができたり、自分の中で大事にしたい価値観を見つけることがしやすくなるため、自分軸で生きやすくなります。その積み重ねにより、自己肯定感が高まるという効果も。

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南 舞

南 舞

公認心理師 / 臨床心理士 / ヨガ講師 中学生の時に心理カウンセラーを志す。大学、大学院でカウンセリングを学び、2018年には国家資格「公認心理師」を取得。現在は学校や企業にてカウンセラーとして活動中。ヨガとの出会いは学生時代。カラダが自由になっていく感覚への心地よさ、周りと比べず自分と向き合っていくヨガの姿勢に、カウンセリングの考え方と近いものを感じヨガの道へ。専門である臨床心理学(心理カウンセリング )・ヨガ・ウェルネスの3つの軸から、ウェルビーイング(幸福感)高めたり、もともと心の中に備わっているリソース(強み・できていること)を引き出していくお手伝いをしていきたいと日々活動中。

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