"生粋のオージー"エル・マクファーソンが語る、自分らしく生きるためのライフハック

 "生粋のオージー"エル・マクファーソンが語る、自分らしく生きるためのライフハック
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横山正美
横山正美
2022-07-31

かつてのスーパーモデルブームの中でも、ひときわヘルシーな美しさを際立たせ、独自のポジションを確立したエル・マクファーソン。自らを生粋のオーストラリア人と呼ぶ彼女が語る、自分らしく生きるための秘訣とは。

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「私は1982年から40年以上、モデル業を中心にキャリアを積んできました。そして今、自分のブランド「WelleCo」を設立し、CEOとなりました。起業するなんて想像したこともなかったので、本当に人生は何がどうなるかわかりませんね」

2022年春、自身のブランド「WelleCo」のサイト内で配信されたミランダ・カーとのオンライン対談「Miranda Kerr X Elle Macpherson Wellness Wednesday」でこう語ったエル・マクファーソン。ミランダと同じオーストラリア出身であり、彼女より一足先にスーパーモデルブームを牽引した“先輩”でもあるエルは、「ザ・ボディ」と呼ばれたその美しいボディラインで、ヘルシービューティの代名詞となり、世界中を魅了した。

現在58歳となった彼女は、より健康的な生活を送るべく、2014年に自らウェルネスブランド「WelleCo」を起業。Wellness(健康)とElle(自分の名前)を掛け合わせたブランド名からも、その意気込みの強さが伺える。

「私は、自分の仕事が好きです。だから息子たちによくこう言います。好きなことを見つけて、それをとことん追求すること、と。好き、という感情は何をするにしても大切なモチベーションです。何か大きな最終目標があるわけではありませんが、毎日挑戦するものがあるということは、自分を奮い立たせるもの。人生で一番大切なのは、“目的地”であり、目的のある人生や仕事は、幸せの基礎の一つだと思いますから」

また、 “美しさと健康は同等。健康であれば、皆それぞれ内側に秘めた美しさを放つことができる”と、ブランド哲学について語るエルは、自身の美の秘訣についてこう続ける。

「消化機能や細胞の代謝がきちんと機能すれば、見た目にも美しい肌が生まれるだけでなく、エネルギー、活力、意欲、そして勇気が生まれると考えています。日常で実践していることは、1日2〜4回、ウィートグラスをジューサーにかけたドリンクを毎日飲むこと。滋養と酸素が豊富に含まれているせいか体が活性化されるのを感じます」

1日のリズムの鍵を握る“朝活”

そんな彼女は、1日の中でも特に“朝”の時間を最も大切にしていると言う。

「“朝”は、その日の調子を左右する重要な時間だと思っています。だから、ヨガや瞑想をする、または白湯やジュースを飲むなど、とにかく朝やりたいことをするようにしています。もちろん、時には思い通りにできないこともあります。でも、そんな時はすぐに気持ちを立て直して、とにかく貴重な一日を棒に振らないようにしています」

そして、無理せず自分の好きなように過ごすことが大切だと思うから、気分が乗らない時にはまたベッドに戻ることも。その行動の全てはあくまで自分軸、と語る彼女は、独自に実践している美容法について聞かれると、こう答えた。

「美容法、というより、考え方ですね。私は、自分の健康を維持するために、日々選択することに責任を持つことが重要だと思っています。つまり、毎日食べて胃で消化されたものが、体の内外に大きな影響を与える、ということ。摂取するものが美と健康の決め手になるのだから、やはり野菜中心の食事には特に気を使っています。それに、もう17年間アルコールを飲んでいません。グラスワインは多少口にすることはありますが、2003年に完全にアルコールをやめました。本当に興味深いことなのですが、こうやってきちんと栄養を摂取し続けていたら、髪と肌と爪が格段に改善されたのには驚きました。効果的な化粧品もたくさんありますが、やはり食生活は重要だとつくづく思います」

重要なのは、質の高い時間

一方で、ビジネスパーソンとして多忙な生活を送るエルの元には、仕事と家庭の両立についての質問が増えたと明かす。そんな彼女は、子育てに悩む母親たちにこんなアドバイスを送っている。

「私は、母親、ビジネスウーマン、そして自分自身の世話、というマルチタスク的な考え方ではなく、“今”目の前のあることや、取り掛かっていることにただ没頭しているだけ。つまり、タスクの数より“質の高い時間”を持っている、ということです。中でも、子供と一緒にいるときは質の高い子育てに集中したいと思いますし、それがやりがいに繋がっています。だからと言って、四六時中子供と一緒にいるのは良くない。時に子供は親がそばにいない方が成長します。そして、自分で様々なことを学びながら、自立します。だから子どもとは常に一緒にいなくても大丈夫。母親として何か罪悪感に苦しんでいる人には、特に伝えたいですね」

モデル業を続けながら、ビジネスに、子育てに、ますます人生を謳歌するエル。そんな彼女は、今後の展望について、こう語った。

「私は、生粋のオーストラリア人です。私たちには自然との深いつながりがあり、遺産の一部でもあります。私たちは、常に地球と自分自身を大切にしています。太陽の光、美しい水と空気、心地よい生活、そして何より、平和であることが自然の美しさの一部であることを私たちは知っています。友人や家族とのつながりを最優先にすることは、オーストラリア人の価値観です。だから私は、このままただやりたいことをやり続けるだけ。70代後半で、今も現役の私の母のように(笑)」

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横山正美

横山正美

ビューティエディター/ライター/翻訳。「流行通信」の美容編集を経てフリーに。外資系化粧品会社の翻訳を手がける傍ら、「VOGUE JAPAN」等でビューティー記事や海外セレブリティの社会問題への取り組みに関するインタビュー記事等を執筆中。



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