【股関節が動かしやすくなる】脚が軽くなる!ヨガが上達する!腸腰筋が目覚める「ピラティスワーク」
脚の上げ下げや引き込みなど、ヨガのポーズで股関節を動かす要となる「腸腰筋」。これまであれこれ鍛えても変わらなかった人は必見。ピラティス×ヨガで腸腰筋を目覚めさせてみて!
ピラティスで体を的確に見極め、ヨガを心地よく
ヨガの練習で、関節の可動域を理解しないままポーズを深めると、体に無理がかかって痛みや不調を生むことに。西畑亜美先生もそんな実体験からピラティスを学び、ヨガ×ピラティスの融合が体とポーズの快適さを高めてくれたそう。
「昔は、できないポーズができるようになることがゴールでしたが、練習を重ねるほどに脚は太くなり肉離れも繰り返し、開脚の練習をしすぎて腿裏も痛くなる。ヨガをしながらさまざまな不調を感じていた頃に、ピラティスと出会いました。
ピラティスは本来リハビリが目的で、自分の弱点を探りながら体をニュートラルな状態に戻し、機能性を高めるメソッド。学び始めると、脊柱の自然なポジションや股関節の動かし方など、教科書の知識だけでは解剖学の理解が浅かったことを実感して。実践を重ね、徐々にヨガ中も『可動域を考えると、このポーズはここまで深める必要はない』などと、考えられるようになりました。たとえばランジは前腿じゃなくお尻で支えるなど、体の使い方が変わったことでボディラインが整い、痛みや不調もなくなったんです。ピラティスで深く学び、その理解をヨガに落とし込んで、今は快適な姿勢で効率よく体を動かすことがゴールになりました。
腸腰筋は、骨盤を立てる、股関節を引き込む、脚を上げるなど、ヨガのほぼすべてのポーズに関わっていますが、ピンポイントで鍛えるのが難しく、使えていない人が多い筋肉。今回は、腸腰筋だけにフォーカスして鍛えるのでなく、相関関係にあるさまざまな筋肉や骨など、ピラティスならではの多角的アプローチで使いやすくするワークをご紹介します!」
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亜美先生が考えるヨガとピラティスの違いとは?
ピラティスは
リハビリを目的に考案され、関節や筋肉へ負担をかけず機能的に動くことができる、強くてしなやかな体へ導きます。
ヨガは
修行として始まったヨガは、より精神面の安定を大切に、自分の可動域を広げていくポーズなど解放感も醍醐味。
パワーハウスの安定が腸腰筋の機能に!
心地よい姿勢や動きを目指すとき、ピラティスでは「パワーハウス(体幹)」の安定感が重視され、腸腰筋を目覚めさせる鍵もここに秘 められています。「パワーハウスを安定させるために、ピラティスでは横隔膜、多裂筋、骨盤底筋、腹横筋の4つの深層筋(インナーユニット)を正しく使えるようになるワークが要。腸腰筋も、ここを整えることでより動かしやすく導けます。インナーユニットを安定させ、腸腰筋に刺激を入れる以下のワークをぜひ試して!」
ピラティスで大切なのは「パワーハウスの安定」
パワーハウス(体幹)とインナーユニット(コア)
上:横隔膜
上部にあり他の筋肉も統括する要。息を吸うと下がり、吐くと上がる。
下:骨盤底筋
ハンモックのように骨盤の底を支え、姿勢やコアの安定感を保つ。
前横:腹横筋
肋骨下部から恥骨にあり、内臓やコアを引き上げる主要な筋肉。
後:多裂筋
背骨に沿って走り、背骨のS字カーブを保つ筋肉のひとつ。
基本の姿勢を覚えよう
ピラティスでは、上のような基本姿勢を意識して。仰向けではみぞおちの裏を床に近づけ、腰部に手のひら1枚分の隙間を。腸骨の左右の出っ張りと恥骨を結んだ三角形の面は床と平行に。
横隔膜を整えて腸腰筋を目覚めさせる
インナーユニットで最も重要で、腸腰筋とも筋連結でつながる横隔膜。まずはここの調整から!
ロールオーバー
開いた肋骨を重力で元のポジションに
重力を借り、背骨、特に胸椎を屈曲(丸め)させるワークです。「肋骨が開いて固まっていると、付着している横隔膜の動きが低下して しまいます」と亜美先生。肋骨の位置を正し、横隔膜が動きやすい状態に導きましょう。
仰向けになり、両脚を天井へ伸ばす。両脚は腰幅に開き、つま先は自然な外向きに。
お尻側から順に背骨をゆっくり浮かせ、両脚を床と平行に。吐いて背骨を下ろす、を5〜10回。
POINT
首の前側を縮めない範囲で、背骨を丸めながら足を上げる。肩〜みぞおちの裏は床につけたまま。背骨はゆっくり1個ずつ上げ下げして。上下運動の幅は狭くてもOK。
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教えてくれたのは...西畑亜美先生
多忙な社会人生活で心身の不調、過呼吸や不眠症に悩み、2008年にヨガと出会い講師の道へ。けがや痛みを機に2019年からピラティスを学び、現在は夫婦でスタジオ「pilates yoga&a」を運営。
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