子役出身の女優ビーニー・フェルドスタインが明かしたボディシェイミング(体型批判)の苦しみ

 子役出身の女優ビーニー・フェルドスタインが明かしたボディシェイミング(体型批判)の苦しみ
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長坂陽子
長坂陽子
2022-04-16

子役出身の女優ビーニー・フェルドスタインが社会の基準に苦しんできたことを明かしている。

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ありのままの体型を受け入れることの大切さが言われるようになって久しい。「痩せている=美しい」という図式はもう古いと考える人が増えてきているし、バラエティ番組やトーク番組で女性の体型を批判したり笑ったりするのはご法度だという意識が視聴者の中に広まりつつある。アメリカでは日本以上にそれが進んでいるけれど、女性以外にもボディシェイミングの犠牲になっている人たちがいることが指摘されている。それは子どもたち。子役出身の女優ビーニー・フェルドスタインが社会の基準に苦しんできたことを明かしている。

ビーニーは9歳で芸能界にデビューして以来、テレビや映画で活躍してきた。最近のインタビューで「自分がぽっちゃりしていて大柄なのはわかっていた。子どもの頃は大人から言われるままに、それをどうにかしようと思っていた」と語っている。11歳ぐらいから専門家の指導を受けて食事を制限するダイエットプログラムを試せと周囲から言われたという。「私は社会や家族、周りの人からの強いプレッシャーを感じていた。でも16、17歳になったときこう思ったんだ。『私に悪いところはない。私が問題なのではなくて、社会の基準が問題なんだ』って」。

ビーニーは以前エッセイにもこう綴っていた。「家族や医者、社会全体が私に『重過ぎる』『もっと運動しろ』『スリムになれ』と言い続けた。ダイエットプログラムを試させられたけれどとても嫌だった。私に根深い影響を残した。痩せようとするのが嫌だった。痩せなきゃいけないと思わせる人を憎んだ」。このコメントに対して当時はそこまで反響が起きなかったが、ボディポジティブの流れを受け、今改めて注目を集めている。

ビーニーの今回のインタビューは性別を問わず共感を呼んでいる。小さな頃周りから言われた「太っている」「痩せたら?」という言葉に傷ついた人は多いはず。ビーニーは「社会が理想とするものに近づけようとするのをやめたら自由になったと感じた」とも。自分の体型を受け入れることは時に大変なことではあるけれどその価値やポジティブさを彼女の言葉から改めて学ぶことができる。

ビーニー
2017年公開の映画『レディ・バード』に出演。同作はアカデミー賞作品賞にノミネートされ、主人公の親友ジュリー役を演じたビーニーも多数のアンサンブル賞にノミネートされた。(右から2人目がビーニー)photo by Getty Images

 

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長坂陽子

長坂陽子

ライター&翻訳者。ハリウッド女優、シンガーからロイヤルファミリー、アメリカ政治界注目の女性政治家まで世界のセレブの動向を追う。女性をエンパワメントしてくれるセレブが特に好き。著書に「Be yourself あなたのままでいられる80の言葉」(メディアソフト)など。



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