近年膣カンジダ症の患者が急増中!デリケートゾーンは"ケア"から"キュア"へ?注目ソープが発売に
この1〜2年で急速に広まったフェムテック。今まで悩んでいても、どのように対処していいかわからなかったデリケートゾーンのケアについて、多くの情報が手に入りやすくなりました。そんなデリケートゾーンの悩みをいち早く解決しようと誕生した「ピュビケア オーガニック」から、フェムケアだけじゃなく、さらに一歩踏み込んだフェムキュアのアイテムが登場しました。発表会では、産婦人科での現状のお話や、新製品に配合された特許成分についてもお話を伺いました。
常在菌のバランスが崩れて起こるカンジダ患者が急増
カンジダという名前は聞いたことがあるものの、詳しく知らない人も多いのではないでしょうか?カンジダは、健康な女性はもちろん、誰もが持っている常在菌です。ただ、疲労やストレスで、免疫力が低下したり、抗生物質を飲んで常在菌のバランスが崩れたりすると、異常繁殖を起こすといわれています。「症状としては、かゆみと共にヨーグルト上のおりものが多量に出ます。そうなると、早めに受診するのがおすすめ」と話すのは、白金高輪海老根ウィメンズクリニック院長の海老根真由美先生。
「産婦人科の臨床現場で、多くの女性が悩んでいるのが、外陰部及び腟内のカンジダです。1カ月に100人ほどカンジダ症でお悩みの患者さんがいらっしゃいます。また、カンジダ症でやっかいなのは、一度治っても繰り返す人が多いということです」(海老根先生)
カンジダ症の原因はさまざまで、年齢や国籍もさまざま。ただ、外国籍の女性たちは、母国では同じ生活をしていてもカンジダ症にはならなかったのに、なぜ日本ではなるのかと質問してくるのだとか。原因の一つとして、日本は高温多湿であることや、抗生物質を処方されることが多いこと、また温水洗浄便座を使うことで、洗浄後の乾燥や、下着との摩擦も原因ではないかと海老根先生は考えているそう。便利で清潔だと思っていた温水洗浄便座ですが、お肌と同じで、洗ったらクリームやローションを塗って、潤いを補う必要があります。
「通気性のよい綿の下着をつけることや、通気性を妨げるライナーはなるだけつかわない、疲れやストレスをためないようにする、睡眠不足にならないことをアドバイスしています」(海老根先生)
すぐに改善できることもありますが、ストレスや疲れに対するアプローチは、なかなかむずかしい。そこで、毎日のセルフケアの中で、もう一歩踏み込んだカンジダ症対策はできないかと相談していたところ、今回配合されているホロトキシン含有エキスに出会ったそうです。これは、カンジダ症を引き起こす真菌のみを除菌し、他の常在菌を殺さないという性質をもっています。かゆみがひどくなると、眠れないという患者さんもいるそうなので、毎日のお風呂で症状が緩和されれば助かりますよね。今後、海老根先生のクリニックで100人のモニターの方に協力を得て、エビデンスの構築をしていく予定だそうです。
腟カンジダにも有効なホロトキシン含有エキスとは
腟のカンジダにも有効とされるホロトキシン含有エキスは、国際特許製法で国産のマナマコから作られています。日本人に長年生食用とされてきたマナマコは、ヒトに対しては高い安全性かつ真菌に対する強い殺菌力を示すホロトキシンを持っています。白癬菌(真菌)を殺菌する水虫薬の主成分としても活用されていまるホロトキシンが最も優れているポイントは、真菌を殺菌しながら乳酸菌などの常在菌には作用せず、増殖にもほとんど影響しないこと。真菌だけにアプローチしてくれるとは頼もしいですね。このエキスは、従来の食用としてのマナマコの加工工程を改良した特許製法で抽出されています。もともと乾燥ナマコは、中華料理向けの高級食材として出荷されていますが、特許製法は、乾燥ナマコに不要な水溶性成分をエキスとして活用するというものです。発表会には、加工を行っている株式会社三笑の代表取締役である佐々木隆男さんも登壇され、マナマコの加工の工程について説明してくれました。また、岩手生物工学研究センターの矢野明センター部長からは、口腔内カンジダに対するナマコゼリー摂取試験の結果発表が行われ、舌・頬どちらにおいても、摂取後カンジダが減少し、1週間後もカンジダの抑制が続くことがわかりました。こんなに効果的な成分が配合されているとなると、期待が高まります。
AUTHOR
林ゆり
ロハスジャーナリスト。フリーアナウンサー。 関西を中心にテレビ、ラジオ、舞台などで活動後、東京に拠点を移し、執筆も始める。幼いころからオーガニックに囲まれて育つ。LOHASを実践しながら、ファッション、コスメ、食べ物など、地球にやさしく、私たちにもやさしいものについてライフスタイルマガジンやブログで発信中。
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