POSE & BODY
それ、ホントに筋力不足?【格闘技ドクターが解説】パフォーマンスが変わる「呼吸の使い方」とは


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知識は可能性を拡大する
ここまで3回にわたり、「呼吸」についてスポーツ医学の視点から考察してみました。多忙を極める現代人の生活において、「呼吸とパフォーマンスの関係性」を自覚する機会はなかなかありませんが、改めて着目してみることで「何かがわかる、何かが変わる」ということもあるのではないでしょうか。
スポーツの場面でも「声を出せ」「息をはけ」「呼吸が大事」と長年言われてきましたが、「なぜ大事なのか」といった原理原則の理解は、可能性の拡大につながります。「なぜ」がわかれば、そこから方法はアイディアの数だけ生み出せるからです。声の出し方ひとつとっても、「この技の時はどんな音がいいのだろうか?」「連打と一発の時はどんな気合がフィットするのだろうか」といった新たなテーマも生まれてきますし、「オリンピックでの様々な種目でどんな発声をしているか」を研究材料として自身のパフォーマンスに生かすこともできますよね。
逆に、せっかく一生懸命積み上げてきたのに、「知らない」というだけで、結果は大きく変わってしまうのは、ちょっと勿体ない。知らないだけなのに、知ればもっと飛躍できるのに、その前に自分の才能や可能性まで否定してしまうのは、かなり勿体ない。(上手くなりたい、強くなりたい、その気持ちを持てる段階で素晴らしいです!)外来診察でスポーツで故障した選手に出逢うたびに、あるいは選手の伸び悩みの相談を受けるたびに、私はそう感じるのです。少しでもそのような知識の情報格差が減り、誰でも才能や機会に依存することなく「正しくやれば正しくできる強さの根拠」を発信・共有できたら。そしてあなたの可能性の小さなきっかけになれたら、望外の喜びです。
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