月経トラブルを抱える女性9割が満足と回答「低容量ピル」に関する調査結果【6305人アンケート】

 月経トラブルを抱える女性9割が満足と回答「低容量ピル」に関する調査結果【6305人アンケート】
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女性の出産回数が昔に比べて減少したことで、生涯における月経回数は約50回から約450回へ増加したといわれています。それにともない増えているのが生理にまつわるトラブル。この記事では「ピルの効果と満足度」など、6305人を対象にしたアンケート結果を紹介します。毎月の生理にストレスを感じているものの、まだピルを使用したことがない人は、トラブル解消のヒントになるかもしれません。

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つらい生理痛やPMS、みんなの対処法は?

株式会社エムティーアイが実施する、低用量ピルの服薬を支援するプロジェクト「Shift P」によると、7割以上の方が生理痛や月経前症候群について悩みを抱えていることがわかりました。また、生理痛が婦人科系疾患につながる可能性がある」66.9%の方がが理解しているにも関わらず、婦人科など病院へ受診するのは5.7%と1割にも満たない結果となりました。

現在、生理痛やPMS(月経前症候群)による悩みはありますか?
とてもある:35.1%
まぁまぁある:43.3%
あまりない:16.7%
全くない:4.9%

 

ひどい生理痛を放置しておくと、不妊の原因にもなり得る子宮内膜症などの病気に発展することを知っていますか?
知っている:66.9%
知らない:33.1%

 

生理痛がひどい時はどのように対処していますか?
市販の鎮痛薬を飲む:69.1%
横になるなど安静にする:51.0%
腹部や腰を温める:42.9%
我慢する:33.0%
病院で処方された鎮痛薬を飲む:13.4%
病院を受診する:5.7%
その他:2.6%

月経困難症を救う「ピル」、その服薬状況とイメージは?

下腹痛、腰痛、腹部膨満感、嘔気、頭痛など、月経中におこる病的症状の「月経困難症」に悩む人は、国内に推定800万人以上いるといわれています。「ピル」はその治療方法のひとつ。にも関わらず服用経験者40.9%と半数にも届いていません。その原因は「避妊のためのもの」(69.5%)、「副作用がある」(46.1%)というイメージが強く、社会的な理解が不十分な点にあります。

ピルを服薬していますか
現在、服薬している:15.0%
以前は服薬していたが今は服薬していない:25.9%
検討したが、服薬したことはない
服薬したことはない

 

ピルに対するイメージを教えてください
避妊のためのもの:69.5%
重い生理痛の軽減ができる:60.0%
生理不順の改善ができる:54.4%
副作用がある:46.1%
価格が高い:29.1%
計画的な妊娠ができる:21.3%
妊娠しにくくなる:16.5%
太る:16.3%
ニキビ治療、美肌効果がある:12.1%
婦人科系の病気予防になる:10.3%
危険な薬:4.9%
婦人科系の病気になる:2.3%

しかし、2019年のピルに対する意識調査と比較すると「重い生理痛の軽減ができる」36.7%から60.6%へ、「生理不順の改善ができる」33.5%から54.4%に増加しています。このことから、この2年で認知が広がってきていることがわかります。

エムティーアイ×メディパル 低用量ピルの意識調査「Shift P白書2021」公開!
低用量ピルの意識調査「Shift P白書2021」より

ピルの効果と満足度

ピルを使用するにあたり、服薬前後の体調の変化も気になるところ。生理前や生理中の症状によって日常生活へ影響が出る「度合い」は、1日中寝込んでしまう場合を10、生理でない時期と変わりなく過ごせた場合を1と設定したところ、ピル服薬前は平均6.7だったのに対し、ピル服薬後は平均3.43.3ポイントに軽減。また、影響が出る「日数」においては、ピル服薬前は1ヵ月のうち平均4.8日だったのに対し、ピル服薬後は平均2.2日-2.6日の変化が見られました。

ピルを飲む前/飲み始めてから、生理前や生理期間中に日常生活へ影響が出る度合いはどの程度でしたか?(10段階)
6.7→3.4に減少(平均)

ピルを飲む前/飲み始めてから、生理前や生理期間中に日常生活へ影響が出る日は何日間ありましたか?
4.8→2.2日間に減少(平均)

満足度については、9割以上が「とても満足」(41.7%)「まぁ満足」(51.5%)と回答。具体的な理由としては「出血日がわかるので、スケジュールが立てやすくなった」(59.1%)、「生理痛などの身体的な不調が改善された」(56.3%)などが挙げられます。

エムティーアイ×メディパル 低用量ピルの意識調査「Shift P白書2021」公開!
低用量ピルの意識調査「Shift P白書2021」より

ピルを服用してよかった点は何ですか?
出血日がわかるので、スケジュールが立てやすくなった:59.1%
生理痛などの身体的な不調が改善された:56.3%
毎月の生理の煩わしさから解放された:39.6%
生理不順が改善された:38.1%
妊娠の心配がなくなった:36.8%
イライラや落ち込みなど、メンタル面での不調が改善された:35.9%
日常生活に支障がなくなった:27.4%
生理用品などの購入費の節約になっている:19.9%
将来的な疾患予防になっている:12.9%
その他:4.1%
特になし:3.8%

ピル経験者の目的、期間、中断理由

服薬の目的は、「重い生理痛の軽減(月経困 難症)」(49.5%)「生理不順の改善」(39.4%)「月経前症候群(PMS) の改善」(36.8%)と上位3位が治療目的となりました。 また、ピル服薬を途中でやめてしまった理由は、 「妊娠を希望したため」(29.0%)「副作用のため」(18.5%)「費用面の負担のため」(15.8%)が上位となりました。

ピルを服薬した目的はなんですか(何でしたか)?
重い生理痛の軽減(月経困難症):49.5%
生理不順の改善:39.4%
月経前症候群(PMS)の改善:36.8%
避妊:34.1%
生理日の移動:15.2%
子宮内膜症の予防及び治療:13.0%
ニキビ治療、美肌効果(大人ニキビ):9.0%
その他:5.0%
緊急避妊:4.0%
子宮体がんや卵巣がんの予防:1.8%

ピルの服薬を途中でやめてしまった理由を教えてください
妊娠を希望したため:29.0%
副作用のため:18.5%
費用面の負担のため:15.8%
その他:14.5%
不調が改善されたため:14.1%
避妊の必要がなくなったため:14.1%
月経移動など短期の目的だったため:11.9%
受診の負担のため:11.5%
効果が出なかったため:5.4%

まとめ

いかがでしたか? 避妊のためのものというイメージから、「生理トラブルの改善に効果的である」という認識が広がりつつある「ピル」。費用面や副作用への不安から服薬が定着しづらいという実態も見えてきましたが、現在はピルの種類も増えて自身にあった薬を選ぶ選択肢も広がってきています。また、費用面や医療機関への受診などの負担については、安価なジェネリック医薬品やオンライン診療などを活用することでカバーすることが可能です。生理痛やPMSが辛いと感じたら我慢せず、ピルの服薬も選択肢のひとつとしてとらえ、まずは婦人科に相談することから始めてみてはいかがでしょうか。

【調査概要】

Shift Pプロジェクトサイト、健康情報サービス「ルナルナ」「ルナルナ体温ノート」によるアンケート
調査対象:10代から50代以上の女性
対象人数:6,305名
調査方法:『ルナルナ』及び『ルナルナ体温ノート』内にてアンケート実施
調査期間:2021年8月6日〜2021年8月10日

「ルナルナ」による、ピルのイメージに関するアンケート
実施期間:2019年9月10日〜9月13日
調査対象:10代から50代以上の女性 ※服薬未経験者の声のみ抜粋
対象人数:5,402名

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Text by Satomi Mizuno

AUTHOR

ヨガジャーナルオンライン編集部

ヨガジャーナルオンライン編集部

ストレスフルな現代人に「ヨガ的な解決」を提案するライフスタイル&ニュースメディア。"心地よい"自己や他者、社会とつながることをヨガの本質と捉え、自分らしさを見つけるための心身メンテナンスなどウェルビーイングを実現するための情報を発信。



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