「いつ結婚?」「子供は?」悪気ない質問が誰かを憂鬱にさせているかもしれない

 「いつ結婚?」「子供は?」悪気ない質問が誰かを憂鬱にさせているかもしれない
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yurina
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2021-12-30

20代後半以降になると会話の中で、結婚や子供については話題になりやすいですよね。しかしこの話題はもしかしたら誰かに不快感やプレッシャーを与えているかもしれません。古い友人や親戚と集うことも増える年末年始、その視点について改めて考えてみましょう。

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「いつ結婚するの?」と悪気のない質問

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「いつ結婚するの?」

20代後半に差し掛かると家族や親戚、友人との会話になると必ずといっていいほど尋ねられる質問。

ほとんどの人が悪い意図を持っていないことを誰もが知っていますが、尋ねられる側のほとんどはこの質問に対して困惑しています。

そして質問の答えのほとんどは「わからない」

また、パートナーがいる場合はこんな言葉を更に尋ねられることもあるでしょう。

「結婚について、相手と何か話をしているの?」

セットで尋ねられるこの質問。正直、何を話していればこの質問者に対して満足な答えなのかわからない、それだけ尋ねている側はなんとなく発した質問。きっと心配して尋ねているのだと思うのですが、もし具体的なことがあれば質問された側は1つ目の質問で話すでしょう。ですからこの質問は受け手を少し気重にさせてしまいます。

ですからもし2つ目に質問をするのであれば

「結婚願望はあるの?」

がいいのではないかと考えます。

なぜなら最初の2つの質問は気づかない間に結婚をゴールにしている前提で質問をしているからです。

現代では「結婚は誰もがするもの」と考えられていた時代と比べ、結婚しないことも人生の選択肢として受け入れられるようになってきましたが、やはりこのような質問が飛び交うと「結婚しなければならないのか?」という気持ちになってしまいます。

仕事に没頭する生き方、独身であることを楽しむ生き方、パートナーはいるが結婚はしない生き方、結婚をして家庭を築いていく生き方、結婚はしても子供は持たない生き方など、様々な生き方の選択肢があります。

しかしこれらは選択しておかなければならないのか、と言われるとそうではないと思います。

人生の中であらゆる経験をし、自分にとって「幸せ」になるほうを選択していけば良い。だからその選択はあらゆる経験によって変わっていくものなのです。生き方を事前に決めることはありませんし、他人の固定概念によって迷う必要もありません。

だからこの「いつ結婚するの?」という気軽な質問で、あなたの目の前にいる人の「人生の選択へのプレッシャー」を与えないでください。

結婚を誰もがする前提の質問の仕方ではなく、まずは結婚に対する考えを聞くことが現代の会話にふさわしいい質問の仕方ではないでしょうか。

「子供はいつ?」誰かを傷つけているかもしれない質問

次に、結婚をした女性に飛び交う質問、

「いつ子供をつくるの?」

そして1人目が成長してくると

「2人目は?」

このような家族計画についての質問。

家族計画はそれぞれだというのに、この質問には「家族とは子供がいるもの」というプレッシャーを与えてしまっています。

例えば不妊治療中の場合は毎日大変な思いをしながら取り組んでいます。この質問を受けた時はその場では「いつかね!」と笑顔で答えていたとしても、ひとりになった時に涙しているかもしれません。

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また子供は1人と決めていたり、子供を作らないと決めている人にとっては自分達の人生の選択を否定された気持ちになるかもしれません。

家族計画については、その質問を受けた人だけの問題ではありませんので、さらに困惑させてしまうかもしれません。

挨拶のようなこの気軽な質問は、様々な問題を抱える現代では少しデリケートな質問であることを理解しておくべきだと思います。

私自身、不妊の可能性があると医師から伝えられたことがある経験があり、誰かの妊娠の話題になると心のどこかで「大丈夫だろうか」という不安な感情が掻き立てられます。

また私の周りの女性には公には言わずとも日々悩みながら不妊治療をしている女性が多いです。何人かはすでに元気な子供を産んでいますが、治療中や治療をするか否かを決断するときに子供の話題を出されるのは辛かったと話してくれました。

全ての女性が同じ環境ではないこと、全ての女性が同じ選択をしないということを心においておかなければなりません。

女性に課せられている社会的圧力

そもそも、結婚がしたいと「想定」されている、子供が欲しいと「想定」されている、複数人の子供が欲しいと「想定」されている。

このような社会的圧力が女性には課せられていることに気づくべきです。

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その人、その夫婦が人生に何を望んでいるのかを理解することは本人以外はわかりません。

相手のことを知ろうとすること、心配することはとても良いことですが、従来の質問の仕方は女性の人生を決めつけているかのようです。

女性の在り方が変わっている現代では、その人が人生に何を望んでいるのか?を問うことで知らない間に傷つけることはなくなるのではないでしょうか?

そもそも、結婚や出産などといった大事なことは相当な秘密主義でない限り、自ら話すでしょう。関係性を信じ、その時を待ってください。

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AUTHOR

yurina

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美容専門学校を卒業後、更にカナダの美容専門学校へ留学。カナダ滞在中にメイクアップアーティストとしても活動。 もともと自身の肌が弱いことと世界旅行が趣味ということもあり、オーガニックコスメに魅了され、帰国後オーガニックコスメのセレクトショップで働きながら化粧品成分、オーガニックコスメについて学ぶ。オーガニックライフを送る中で、自分の生き方とヨガが通ずるものがあると感じ、ヨガインストラクターの資格を取得しにハワイへ。フリーのヨガインストラクターとして現在名古屋・岐阜を中心に活動中。



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