【30代から知っておきたい子宮のこと】卵子の数を調べるAMH検査とは?

 【30代から知っておきたい子宮のこと】卵子の数を調べるAMH検査とは?
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伊藤香奈
伊藤香奈
2021-08-25

女性の社会進出が進み、女性の初婚年齢や出産の高齢化が進んでいるという話は見聞きしたことがある方も多いのではないでしょうか。とはいえ、まだパートナーが見つかっていないという方や結婚するか決まっていない状態という女性にとっては「妊活」という言葉は少し遠いこと…ととらえられているかもしれません。しかし、自分の妊娠力について知ることは、ご自身の状況に関わらず今後の女性としての人生に大きくかかわってきます。今回は、AMH検査を受けた筆者の体験談も含めながら、お伝えしていきます。

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AMH検査とは?

AMHという検査があるのを聞いたことあるでしょうか?AMH検査とは、「アンチミューラリアン・ホルモン(抗ミュラー管ホルモン)検査」の略で、卵巣予備能検査とも呼ばれています。「卵巣の中にあとどの程度の卵の数が残っていて、排卵を続けることができるのか?」を予測するための検査です。不妊治療の方針を決めるために不妊治療の一環として行われることが多いですが、近年この検査を、結婚前のブライダルチェックとして、または、まだパートナーが見つかっていないという方も今後の人生設計を目的に受ける方が増えてきているようです。

なぜ卵子の数を知る必要があるの?

卵巣内にある卵子の数は、出生時にすでに決まっており、年齢とともに減少します。年齢が進む程妊娠しづらくなるのは、この数と卵子の質の両方の原因があると言われています。AMHの数値が低いからといって妊娠率が低くなるということではありませんが、AMHが2.0以下で自然妊娠は難しいとしている施設もあります。しかし卵子がなくなってしまっては妊活はできなくなるため、「あとどのくらいの期間、妊活(または不妊治療)ができるのか?」を考える目安には大いに役立つと言えます。

例えばパートナーがいる人にとっては、AMHの結果をもとに将来子供が欲しいのか?結婚の時期は急ぐべきなのか?不妊治療を早期から始めるのか、まずは自然な形でトライしていくのか?などの将来設計を話し合うのも良いでしょう。パートナーはまだ子供が欲しくない、でもご自身は子供ができるのか不安であったり、出産のリミットに対して焦りを感じているという方は、検査の事実をもとにお相手を説得しやすくなるかもしれません。さらにパートナーがまだいないという方やキャリアか婚活か迷っているという方にとっては、どのくらい猶予があるのか?といったことを現実味をもって検討する目安にもなるでしょう。

AMH検査ではわからないこともある?!

上記の通り、AMH検査は将来設計の助けになる可能性がある一方、検査の数値が示すものはあくまでも卵子があとどのくらい卵巣の中に残っているか?という数の話で、その卵子の質や、順調に育っていくかを検査できるものではありません。例えば、AMHの数値が同じであっても、同じ妊娠確率であるかどうかは個人差(年齢差等)があります。AMH検査の数値は、一定の将来設計の目安にはなりますが、それだけではないということも認識しておくことが大切です。不安がある方や、将来設計をさらに具体的に進めたいという方は、婦人科を受診されることをお勧めします。

検査を受けるには

AMH検査に興味を持ったという方は、まずはご自身の体を知るためにも検索から始めてみてはいかがでしょうか。ここからは筆者が検査を受けるまでの経験を踏まえてお伝えします。

どこで受けられる?

不妊治療を行っている婦人科で受けられることが多いですが、産婦人科すべてで受けられるわけではありません。産婦人科に電話したところ、「AMH検査とは何でしょうか?」と看護師の方に逆に質問されてしまうこともありました。産婦人科であっても専門外であることもありますので、不妊治療を行っている婦人科を探してみてAMH検査が受けられるか問合せをしてみるのが良いでしょう。

どんな検査?

血液検査になります。健康診断の血液検査と同じような流れで採血が行われます。

どのくらい時間がかかる?

筆者の場合は、医師によるヒアリング5分、採血3分程度の時間で終わりました。

事前に準備は必要?

食事制限や、特別な持ち物は必要ありません。生理中でも採血は可能です。(貧血になりやすい方などは、ご自身の体調に合わせて検査を受けてください)

費用は?

保険適応外のため、1万円前後が一般的のようです。一部月経不順等の治療目的の場合、保険対象になることもあるようですが、不妊治療やブライダルチェックなどの目的の場合は適用外となります。また、「ブライダルチェック」などのキーワードで検索すると、AMH検査だけでなく子宮頸がんの検査や超音波検査など、複数の検査がセットになり数万円というプランも見かけました。どの検査が必要になるか不安な場合は、病院に電話して相談してみるのも良いでしょう。検査費用にプラスして初診料がかかり、筆者の検査費用合計は1万6千円でした。

まとめ

女性にとってとても大切であり、大きな悩みの種でもある妊娠・出産。事実を知ることが怖いと感じる方もいるかもしれませんが、何よりも大切なのは感情に流されず自分の体を知って正しく対処していくこと。そして、無知に「妊娠のリミット」への恐怖を持つのではなく、専門家に相談しつつ事実を持って認識すること。筆者もこの検査を体験し、多くの女性にこの検査の存在を知ってもらいたいと感じました。興味を持った方は色々と調べてみてはいかがでしょうか。

参考:一般社団法人AMH普及協会 、 厚生労働省「不妊治療をめぐる現状

医師監修/一倉絵莉子先生
産婦人科医(六本木ヒルズクリニック)日本産科婦人科学会専門医、日本女性医学学会会員。日本大学医学部卒業。川口市立医療センター、北里大学メディカルセンター産婦人科等に勤務。

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伊藤香奈

伊藤香奈

股関節ヨガインストラクター。会社員歴20年の長年の座り仕事&長時間通勤で、股関節と腰の痛みに悩まされる。解剖学とヨガ・ストレッチ・筋膜リリース・骨格調整などを学び自らの痛みを克服した経験をもとに、オリジナルメソッド「股関節ヨガ」を考案。「立つ・歩く・家事をする・仕事をする」といった日常の動きが楽になるほか、股関節が整うことで、美脚・美尻・むくみ解消・ボディメイクの効果や便秘解消といった女性に嬉しい効果もあると人気が広まっている。



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