「やみくもに糖質制限」するのはNG!糖質制限すべきでない人の特徴は?あなたは当てはまる?
糖質制限すべき人とすべきではない人がいる!?
ダイエット目的で「糖質制限」をしている人も多いはず。でも、糖質は生きていくために必要な栄養素だからこそ、糖質制限のしすぎで体調を崩している人も多く見かけます。そこで、『20万人を診た老化物質「AGE」の専門医が教える 老化をとめる本』(フォレスト出版)の著者で、糖尿病などの生活習慣病に詳しい牧田善二医師に、正しい糖質制限について教えてもらいました。
糖質制限のしすぎは、健康を害する
□やせてきて貧血気味
□やせて生理不順になった
□人から「やつれているね」と言われた
□1ヶ月で2kg以上体重が減った
糖質制限を行なっている人で、上記のどれが1つでも当てはまったなら、それは糖質制限のやりすぎかもしれません。
「人間は痩せすぎると、体にさまざまな弊害が起こります。それは、髪が抜ける、肌がガサガサになるなど見た目の問題だけではありません。体内では、白血球が減り免疫が落ち、甲状腺ホルモンの数値も下がっています。そのため、体のあちこちに異常が現れ、認知症などを引き起こす場合も」(牧田医師)
まずはあなたのBMI値をチェックしよう
糖質制限が必要なのか、そうでないのかは「BMI値」を調べればすぐにわかります。
糖質制限は、比較的早く結果がわかるためチャレンジする人も多いダイエット法です。ですが、間違った糖質制限は、その不足分を補うために、自身の筋肉や骨から糖質を生み出しています。その結果、健康被害が出る場合があるので注意しましょう!
健康的に糖質制限するには
一般的な糖質のイメージは、ご飯やパン、小麦粉を使った食品を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。でも、糖質は3種類あり、制限すべきは「単糖類」なのです!
単糖類(糖質の最も小さい単位)
- ブドウ糖
- 果糖(果実などに含まれる)
- ガラクトース(乳製品やガムなどに含まれる)
二糖類(単糖類が2つついたもの)
- ショ糖(砂糖の主成分)
- 乳糖(牛乳、乳製品に含まれる)
- 麦芽糖(アメやアイスクリームに使われる)
多糖類(単糖類がたくさんついたもの)
- でんぷん(稲やとうもろこし、根菜に含まれる)
- セルロース(食物繊維に含まれ、水に溶けにくい)
- グリコーゲン
「現代人の多くは、糖質を摂りすぎています。また『疲れた時に甘いものを食べると回復する』と言われていますが、実は逆効果。糖質摂取で急激に上げた血糖値が、その後急激に下がるため、イライラや吐き気、眠気など、さまざまな不調を呼んでしまいます」(牧田医師)
それが特に顕著なのが、清涼飲料水などの甘い飲み物。使われている糖質が「単糖類」のため、驚くスピードで体内に吸収されていきます。「最近疲れやすい」「イライラする」と感じることが多いなら、甘い飲み物を減らすべきかも。
正しい糖質制限で若返る!
「単糖類を中心とした糖質制限を行うと、老化の原因となるAGE(終末糖化産物)の発生を抑えることができます。そのため、ダイエットだけでなく、老化の抑制にも効果があります」(牧田医師)
老化を止めるためには、まずは日々摂取している糖質を見直すことから!さらには、糖質の種類も意識してみて、単糖類が多いのかどうかをチェックしてみましょう。やみくもに糖質制限するのではなく、まずは単糖類に注目して減らしていくことから始めてみてください。
教えてくれたのは……牧田善二先生
医学博士。糖尿病などの生活習慣病を扱う専門クリニック「AGE牧田クリニック」院長。世界アンチエイジング学会に所属し、エイジングケアやダイエットの分野でも活躍。これまでに、延べ20万人以上の患者を診察。著書に『20万人を診た老化物質「AGE」の専門医が教える 老化をとめる本』(フォレスト出版)がある。
AUTHOR
ヨガジャーナルオンライン編集部
ストレスフルな現代人に「ヨガ的な解決」を提案するライフスタイル&ニュースメディア。"心地よい"自己や他者、社会とつながることをヨガの本質と捉え、自分らしさを見つけるための心身メンテナンスなどウェルビーイングを実現するための情報を発信。
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