地球環境にとって「私が何を食べるか」の選択はなぜ大事なのか|せきねめぐみの、肩の力を抜くごはん

 地球環境にとって「私が何を食べるか」の選択はなぜ大事なのか|せきねめぐみの、肩の力を抜くごはん
Megumi Sekine
関根愛 
関根愛
2021-03-25

SNSで見かける、彩り豊かな食事の写真。見るからに栄養がありそうで、こんな食生活を送ってみたいと思う人は多いでしょう。でも「そんなに頑張れない…」という人も少なくないはずです。時間もない、料理が得意じゃない、不器用なあなたに伝えたい「頑張らないごはん」。意識すべきポイントは、とってもシンプルです。今日からできる「簡単な食養生」、教えてくれるのはマクロビオティックマイスターの関根愛さんです。

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先週、桜が開花し始めました。一年を五日ごとに分けた暦「七十二候」では今日から「桜始開(さくらはじめてひらく)」という時期を迎えます。しかし東京ではすでに満開なのだとか。毎年見てもふしぎなほど新鮮で心を鷲掴みにされてしまう桜ですが、何やら今年はあまりにも早い感じがして、いつものようには嬉しくないのです。環境破壊の影響でないといいなと切に願いますが、現実はそう甘くないですね。

春は草木が芽吹き、すくすくと成長していく季節なため、空気中の酸素量があがります。反対に、万物が収斂し閉塞していく秋や冬には、酸素が減り窒素の量が多くなるため、私たち人間の呼吸も浅くなりがちです。春に背伸びをしながら気持ちのよい呼吸ができるのは、豊かな植物たちのおかげなのです。

歯止めの効かない環境破壊によって緑が失われていく世界ーーー草木花がのびのびと生きられなくなる世界は、私たち人間にとっても生き生きとは生きられない世界を意味するはずです。呼吸が満足にできない世界を想像してみたことがありますか?今となっては当たり前になってしまったマスク生活でも時折息苦しくなりますが、それでもまだ私たちの周りには新鮮な空気が存在していてくれ、私たちはそれをありがたく吸い込むことができます。でも、このままいけばその当たり前さえ脅かされてしまいます。

にもかかわらず、私たちわがままで無関心な人間は、今日も地球というあるがままの大自然をまるで我が物のようにして破壊し続けています。これは今では笑えない皮肉になってしまいました。なぜなら『人身小天地』という表現があるように、私たちの体は小さな地球(宇宙)そのものであるといえます。生まれてこのかた、食糧や呼吸を通して自然界のエネルギーを絶えず摂り入れることで命を営ませてもらっているのですから、もっともですね。それゆえに地球を痛めつけることは、私たちが自分たちの体を痛めつけているのと同じこと。人間と地球は相似の関係で、切っても切り離せない繋がりなのです。それでも私たちはそうと気づかず、あるいはうっすら気づいてはいても、自然環境破壊の手を止めようとはしないのです。

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関根愛 

関根愛

俳優を始めた十数年前よりアトピーなどさまざまな心身の不調を感じてきたことで、薬に頼るのをやめて自分の体の声を聴きながら養生していくために自然食を始める。「じぶんらしく生きるための食養生」をテーマにInstagramやnote、Youtubeで日々発信をつづける。マクロビオティックマイスター。映画制作者、ライター、翻訳者としても活動。座右の銘は「山動く」。



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