辛い花粉症対策にも「鮭と春キャベツの酒粕スープ」|管理栄養士が教える健康スープ
旬の食材、発酵食品…先人たちの知恵や工夫がたっぷり詰まった「和食」は、私たちを健やかな心身に導き、腸内の環境を改善することで健康やスリムな体形も叶えてくれます。食の欧米化が進んだ現代社会で、今こそ昔ながらの「和ごはん」に立ち返りませんか?一汁一菜でなくてもOK!手軽に日常の食卓に取り入れられる和風スープレシピを、管理栄養士の圓尾和紀さんが連載形式で教えてくれます。
春先になると目がかゆくなったり、くしゃみが止まらなくなったりと花粉症に悩まされる方も多いのではないでしょうか。
辛い花粉症も日頃の食習慣に気をつけるだけで薬を飲まなくてもかなり症状が軽くなるなどの違いが出てきます。今回は悩ましい花粉症対策にも良い健康スープをご紹介します。
鮭に含まれる成分が花粉症の緩和に良い
鮭には花粉症に効果的だと考えられている成分が三つも含まれています。まずひとつが「アスタキサンチン」です。色素成分であるアスタキサンチンには花粉症の原因となるヒスタミンの作用を抑える効果があるといわれています。
さらにはEPAやDHAなどの脂肪酸には炎症性物質であるロイコトリエンやプロスタグランジンの量を低下させ、花粉症の症状を抑える効果があります。そしてビタミンDは花粉症の原因である免疫の暴走を抑え、アレルギー症状を緩和してくれる報告がされています。
発酵食品もうまく取り入れて
他にも花粉症対策のポイントとして、腸内環境を整えることが重要です。腸内環境を整えるのに役立つのが発酵食品。スープは発酵食品を取り入れやすい食べ物でもあります。今回は酒粕を取り入れましたが、酒粕を入れることで乳製品を加えなくても味がまろやかになり、コクがでて美味しくなります。
さらにこちらも発酵食品で乳酸菌が豊富なキムチも加えて相乗効果を狙いました。味わいも複雑になるので、満足感のあるスープに仕上がりましたよ。
それでは、スープのレシピをご紹介します。
材料(二人分)
・塩鮭 一切れ
・春キャベツ 100g
・にんにく 一片
・だし汁 500ml
・酒粕 大さじ1
・醤油 小さじ1
・ごま油 小さじ1/2
・塩 ひとつまみ
つくり方
1、昆布は水につけて、15分以上置いておく(前日からつけて冷蔵庫に入れておいても)。鮭は三等分に切る。にんにくは薄切り、キャベツは一口大に切る。
2、鍋に昆布を入れた水を火にかけ、沸騰前に昆布をは取り出す。沸いたらキャベツと鮭、にんにくを加えて鮭に火が通ったら酒粕を溶いてひと煮立ちさせる。醤油と塩で味を整え、風味づけにごま油を回し入れる。器に盛る。
※表示価格は記事執筆時点の価格です。現在の価格については各サイトでご確認ください。
AUTHOR
圓尾和紀
株式会社ふること代表。管理栄養士、フードコーディネーター。“伝統食の良いところを現代に取り入れる“をコンセプトに活動している。著書『一日の終わりに地味だけど「ほっとする」食べ方』がワニブックスより発売中。
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