ヨーグルトじゃない?腸内環境を整える"発酵性"食物繊維が豊富に含まれている食物とは

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ヨーグルトじゃない?腸内環境を整える"発酵性"食物繊維が豊富に含まれている食物とは

食物繊維を摂るなら、発酵性がおすすめ。発酵性食物繊維が自分の腸にもともといる有用菌を増やし、腸内フローラを整え、アレルギーの抑制や便秘の改善、がん化細胞の増殖抑制など、さまざまなメリットをもたらします。

これからの食物繊維の重要キーワードが「発酵性」

厚生労働省が発表した「日本人の食事摂取基準」(2020年版)によると、成人の食物繊維の摂取目安は1日20g。しかし、実際の摂取量は14.4g(平成29年同省調査)と大きく下回っています。

せっかく食物繊維を摂るなら、意識したいのが「発酵性食物繊維」。近年の研究により、発酵性食物繊維が腸内環境を改善することが明らかになっているのです。

発酵性食物繊維とは?

日本食物繊維学会理事長の青江誠一郎先生によると、私たちの腸には、腸の中で発酵する有用菌、腐敗する有害菌、環境によってどちらにもなる日和見菌があるとのこと。そして、有用菌のエサとなるのが発酵性食物繊維です。

発酵性食物繊維をエサにして増えた有用菌は、乳酸や酢酸といった「短鎖脂肪酸」という物質を作ります。この短鎖脂肪酸が、腸の働きをよくし、腸内フローラを整え、アレルギーの抑制、便秘の改善、がん化細胞の増殖抑制など、さまざまな働きをします。

このことから、「発酵性食物繊維がこれからの腸活の主役となるということが、世界的に注目されています」と青江先生は指摘します。

発酵性食物繊維は穀類、根菜、豆類に豊富

青江先生によると、発酵性食物繊維は茶色系の食品に多いとのこと。押麦や大麦に含まれる発酵性食物繊維のβグルカン、小麦全粒粉や小麦ブランシリアルに含まれるアラビノキシランなどは、主食として多くの量を摂取できることがポイントです。

雑穀 
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また、根菜にはイヌリン、豆類にはオリゴ糖などの発酵性食物繊維が多く含まれています。果物では、発酵性食物繊維のペクチンが豊富なキウイフルーツがおすすめ。こんにゃくは食物繊維を含む食品として知られていますが、「実はこんにゃくに含まれる食物繊維のグルコマンナンは、ほとんど発酵せず対外へ排出されてしまいます」と青江先生は言います。

腸活の主役はヨーグルトから発酵性食物繊維へ

腸活というとヨーグルトを思い浮かべる人も多いでしょう。ところが、「もちろん、ヨーグルトも腸活にとって有効な食品ですが、ヨーグルトに含まれる菌は大腸に到達しても、定着せずに体外へ排出されてしまいます」と青江先生。

人間の腸内には、生まれたときに母親から受け継いだ菌が棲んでいて、食品など外部から菌を摂ってもほとんど定着しないといわれているそう。「だからこそ、これからの腸活では、自分の腸にもともと定着している有用菌を増やすことが重要です。そこに大きく役立つのが、発酵性食物繊維です」(青江先生)

発酵性食物繊維を手軽に摂るには?

世界的な注目が高まるにつれて、発酵性食物繊維が手軽に摂れる商品も多く登場しています。なかでも、ごはんやサラダなどさまざまな食事に混ぜるだけで発酵性食物繊維が摂取できる「もち麦」や、シリアル類では小麦ブラン由来アラビノキシランが腸内環境を改善するケロッグ「オールブラン」は、食べたことがあるという人も多いのではないでしょうか。1日1個で必要なビタミンCとともに発酵性食物繊維が摂れるキウイフルーツもぜひ取り入れましょう。ヨーグルトでも、グリコ「BifiXヨーグルト」など、発酵性食物繊維を多く含む商品が出ています。

発酵性食物繊維 シリアル
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毎日の食生活に無理なく発酵性食物繊維を取り入れて、健やかな腸と体を目指しましょう!

教えてくれたのは…青江誠一郎先生

大妻女子大学・家政学部食物学科・教授/農学博士日本食物繊維学会 理事長/編集委員千葉大学大学院自然科学研究科博士課程修了。一般社団法人日本食物繊維学会副理事長。雪印乳業株式会社技術研究所を経て平成15年度より大妻女子大学家政学部助教授に就任。平成19年度より現職。大麦の食物繊維とメタボリックシンドローム予防に関する論文にて、平成22年度日本食物繊維学会の学会賞を受賞。

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