股関節まわりを鍛えよう|ピラティスの特徴「条件下で正確に動く」練習のヒント
強く美しく機能的な筋肉をつけるメソッドとして人気のピラティス。ターゲットの筋肉を刺激する独自の方法は、ヨガの筋肉づくりにもおすすめ。 同じマットの上で行うピラティスから、ヨガに活かせるヒントを学びましょう。
狙った筋肉を鍛えられヨガのポーズにも効果的
ヨガとピラティス、動きや形は似ているけれど、どんな違いがあるのでしょう。「体をコントロールする、呼吸に合わせて動く、体を伸ばして使うという点ではヨガもピラティスも共通しています。違うのは、ヨガのアーサナはキープ、ピラティスは運動だということ。たとえば、『このポー ズを30秒キープして』がヨガ、『このエクササイズを 10回繰り返して』がピラティス。ピラティスは運動なので、的確に筋肉を鍛えることができるのです」と中村尚人先生。とはいえ単なる運動とは違い、ピラティス独自のアプローチがいくつかあります。そのひとつが「条件下で正確に動く」こと。
「骨盤を動かさないで脚を動かす」などの条件に従って動くことで、目的の筋肉をピンポイントで鍛えることができます。こうしたピラティスの利点を取り入れることで、ヨガに必要な筋肉を強化していくことができます。さらには、アーサナ中に使っている筋肉を明確に感じられるようになるというメリットも。ポーズ上達へと導いてくれる「ピラティス」を、さっそく体験してみましょう。
ピラティスの動きを体験しよう
ピラティスを始める前に「条件下で動く」とはどういうことなのか体験してみましょう。最初は難しく感じるかもしれませんが、徐々に筋肉が目覚めてくるのがわかります。
条件:体をゆらさず手足を動かす
target:股関節まわり
ヨガでは後屈ポーズに効く
スイミング:腿裏を使う感覚を覚える
腕と脚を動かしても体がゆれないように骨盤を安定させます。ハムストリングを収縮させることで前腿が伸びやすくなり、上半身をキープし続けることで、後屈に必要な背筋も鍛えられます。
うつ伏せになり両腕両脚を開いて伸ばす。背筋を意識して体を起こし、腕と脚も浮かせる。
呼吸を続けながら、水泳のバタ足のように腕と脚を左右交互に10回動かす。骨盤が動かないように腿裏、腕の付け根を意識する。
●体を起こす
●お尻を体を起こす
NG:背筋が弱いと体を起こせない。ハムストリングの代わりに大臀筋を使うと骨盤が傾いてしまう。
条件:骨盤を倒さず膝を開く
ヨガでは股関節を開くポーズに効く
オイスター:股関節外旋筋を刺激する
股関節を外旋させる筋力を鍛えます。膝の動きにつられて骨盤が動くと外旋筋が働きにくくなるので、上半身と骨盤を安定させたまま、股関節だけを動かします。
横向きで寝て、下側の手を頭の下に。股関節と膝を曲げたら、骨盤を床と垂直に立てる。
息を吐いて膝を開き吸って戻すを5回行う。膝を開いたとき、骨盤も後ろに倒れていかないように。反対も。(左右それぞれ5回)
●後ろに倒れない
NG:脚の動きにつられて骨盤が後ろに倒れやすいので、しっかり安定させておこう。
OK:骨盤を安定させたまま股関節だけを動かすことで外旋筋がしっかり刺激できる。
教えてくれたのは...中村尚人先生
理学療法士、ヨガインストラクター。医療とボディワークの融合、予防医学の確立を目指し活動中。「TAKT EIGHT」主宰。近著に『腹筋革命』(飛鳥新社)がある。
モデルを務めてくれたのは...池田莉子さん
モデル・ヨガインストラクター。新体操の選手として活躍後、ヨガを学ぶ。現在、モデルとして雑誌や広告、CM、ファッションショーなどに出演するとともに、ヨガの講師としても活動。ヨガの魅力を広く楽しく伝えている。
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