「医療現場で安全かつ効果的にヨガを伝えたい」Wワーカーまでの道のり ♯CASE1

 「医療現場で安全かつ効果的にヨガを伝えたい」Wワーカーまでの道のり ♯CASE1
Kenji Yamada
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――看護師の経験の延長にヨガ講師があり、とてもバランスが取れていますね。鈴木さんのような専門職でなくても社会経験をヨガ指導に活かせると思いますか?これからWワークを目指すヨギにアドバイスをお願いします。

人間関係の難しさや仕事へのプレッシャーを社会経験の中で味わったヨガ講師は、同じ境遇の生徒さんの悩みを理解し寄り添えるもの。職種を問わずそうした共感力は、ヨガ講師になったときの武器になるはずです。インドで修行を積んでいるヨガの先生も素晴らしいですが、現代社会を生きる人たちのニーズがわかる等身大の講師であることも大事なのでは。さらに、社会の中で積み上げた経験に基づく自分ならではの強み、ヨガ講師をするうえで情熱を傾けられるミッションは何か、じっくり考えてみましょう。Wワークになると仕事量が増え、情熱を失うと忙しさだけに追われて疲弊してしまいます。常に自分に問いかけて伝えたいこと、やりたいことを見失わないようにしてください。私もそうしています。

現在、仕事をしながら指導者養成コースに通っているヨギの皆さんは、忙しいスケジュールをこなしていると思います。ポーズが上手な他の受講生を見て焦りを感じることもあるのでは。私もそんな時期がありましたが、今思えば焦って知識を詰め込んでもいいクラスはできません。周りに流されず納得のいくまで学び、ヨガを学ぶこと、ヨガを教えることが義務にならないように。ずっとヨガを好きでいてくださいね。

――最後に、ヨガを通してこの先社会にどう貢献していきたいですか?今後の展望を教えてください。

疾患があるとヨガスタジオに行けないと思っている方が多いので、そうした誤解というか、溝を埋めてヨガが届きにくい人に届ける役割を担っていけたら。今は院内のヨガクラスに加え、都内ヨガスタジオでもメディカルヨガのクラスを担当していますが、この先ヨガ講師としての活動の比重を増やし、ヨガはすべての人に開かれていることを積極的に啓蒙していきたいです。

看護師とヨガ講師のWワークストーリー 鈴木陽子
Photo by Kenji Yamada

鈴木陽子さん
看護師、メディカルヨガインストラクター。聖路加国際病院に勤務しながら患者へのヨガ指導や、一般公開講座でマインドフルネス呼吸法を指導。都内ヨガスタジオでもメディカルヨガクラスを担当している。また、「オーガニックライフ東京」や「YOGAWOMAN」などのヨガイベントにも出演。著書に『聖路加国際病院のナースが教えるメディカルヨガ』(扶桑社刊)がある。

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Photos by Kenji Yamada
Text by Ai Kitabayashi



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