管理栄養士が解説!腸がよろこぶ「みりん」の選び方3つのポイント


和食で欠かすことができない調味料のひとつが、みりん。みりんには、甘みや照りを付けたり、コクやうま味を出したり、臭みを消したりなどさまざまな役割があります。そこで、今回は管理栄養士視点で選んでもらいたいみりんについてご紹介します。
みりんとは
みりんは酒税法にて、「米・米こうじに焼酎又はアルコール、(その他政令に定める物品)を加えてこしたもので、アルコール分が15度未満で、エキス分が40度以上のもの。」として定義されています。

みりんは3種類に分けられる?
みりんと一括りにされがちですが、実は大きく3種類に分類できます。
本みりん
一般的に、米・米麹・焼酎又はアルコールを原材料として仕込んで、30〜60日糖化・熟成させた後に濾したアルコール度数約14度のお酒。
みりん風調味料
水をベースに水あめやブドウ糖などの糖類や酸味料・酸化防止剤・着色料などの食品添加物を加えて、本みりんからアルコールを抜いたものに似せて作ったもの。そのため、お酒ではなく、アルコール度数は1%未満です。
発酵調味料
お酒にアルコール度数の1.5〜2.0%の塩を入れることで食品分類になります。また、原材料の縛りもなくなることで、食品添加物も自由に使用できるため、食品工業で重宝されています。
本みりんが腸活におすすめな理由とは
本みりんの中でも、微生物の力を利用して時間をかけて発酵させたものは発酵食品であり、腸内環境を整える効果が期待できる菌が豊富に含まれています。そして、加熱してその菌が死滅してしまっても善玉菌のエサになります。そのため、腸内環境を整えるためにも、本みりんを選ぶのがおすすめです。

腸活のためのみりん選びのポイント3つ
「本みりん」表示
本物の本みりんは発酵食品であり、みりん風調味料や発酵調味料は、あくまでも本みりんに似せて作ったものです。そのため、腸活をしたい場合には、本みりんと書かれているものを選びましょう。
原材料がシンプル
本みりんはお酒のため、原材料の縛りが比較的ゆるいです。本みりんの中にも、トウモロコシやブドウ糖、水あめが加えられているものもあります。そのため、腸活のための本みりん選びに関しては、「もち米・米麹・焼酎」の3つのシンプルな原材料のみで作られたものを選びましょう。

熟成期間が1年以上のもの
腸内環境をよくするための菌が豊富に含まれるためには、1〜数年以上かけて、昔ながらの製法でゆっくりと発酵させて作られたものがおすすめです。長期発酵・熟成されて作られたものは、ラベルや製造会社の商品ページを見ると記載されていることが多いです。ぜひ、確認するクセを作るのもよいでしょう。
本みりんで体の内からキレイになりませんか?
みりんにもいろいろあるし、本みりんにもいろいろありますが、シンプルな原材料で時間をかけて発酵・熟成させた本みりんはそのまま飲んでも美味しいです。ぜひ、美味しい本みりんを取り入れて、美味しさを楽しむだけでなく、体の中からキレイになりませんか?

【参考文献】
文部科学省 | 日本食品標準成分表2020年版(八訂)増補2023年
ライター/管理栄養士 亀崎智子
管理栄養士×セラピスト(野菜ソムリエ・中級食品診断士 )。食に関する講演や記事執筆・監修、体の本来の機能を取り戻すお手伝いをする整体のセラピストとして、家族丸ごと体の内と外にゆとりをつくるサポートを行っている。また、満月の日に、乾物と塩で作るふりかけと即席スープの素の製造販売も行っています。インスタグラム:kamegohan0528
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