【砂糖・はちみつ・みりん】栄養素と効能の違いを管理栄養士が解説!「甘味料」使い分けガイド
料理において、甘みをつける際に砂糖、はちみつ、みりんのどれを選ぶか迷ったことはありませんか?また、甘みを加えることで気になるのがカロリーです。この記事では甘みを付ける代表的な調味料の砂糖、はちみつ、みりんの栄養素の違いを解説し、料理に適した調味料の選び方をお伝えしていきます。
砂糖、はちみつ、みりんのエネルギー量の違い
まずはそれぞれの甘味料のエネルギー量を比較してみましょう。
100g当たりのエネルギー量の比較
上白糖=391kcal
はちみつ=329kcal
本みりん=241kcal
大さじ1杯当たりのエネルギー量の違い
上白糖大さじ1杯(約9g)35kcal
はちみつ大さじ1杯(約22g)72kcal
本みりん大さじ1杯(約18g)43kcal
重量で比較すると砂糖が最もエネルギー量が高くなり、みりんが最も低くなります。体積で比較するとはちみつが最もエネルギー量が高く、砂糖が最も低い結果となります。はちみつ、みりんは砂糖と比べてなんとなくヘルシー、低カロリーというイメージがありますが、重量と体積で大幅にエネルギー量が変わるので、一概にどれがカロリーが低いとは言いきれません。カロリーが気になる方は使う量に気を付けることが一番大切です。
砂糖、はちみつ、みりんの甘み成分の違い
砂糖
砂糖の主成分はショ糖と言われる成分です。ショ糖は二糖類という種類に分類され、ブドウ糖と果糖という種類の糖が結びついたものになります。料理からお菓子まで幅広く使われる甘味料で、万人受けする甘さを付けることができます。
はちみつ
はちみつの主な甘み成分はブドウ糖と果糖という成分。これらは単糖類に分類され、単糖は身体に素早く吸収され、効率よくエネルギー源として利用されます。また果糖は、はちみつの他果物にも多く含まれており、冷やすと甘みを増す性質があります。よって冷たい食べものや飲み物にはちみつを使うと少量でも甘みを感じやすくなります。
本みりん
みりんにはブドウ糖、オリゴ糖など複数の異なる糖が含まれています。砂糖、はちみつ程の強い甘みはありませんが、様々な種類の糖が含まれているおかげであっさりしつつもコクがあってまろやかな甘みを付けることができます。
砂糖、はちみつ、みりんの特徴
砂糖
砂糖には甘みを付ける他、防腐性、保水性など様々な特徴があります。またお菓子作りにも使われることから食感や焼き色を付けることにも役立ちます。特に料理で使う場合、お肉や魚などのたんぱく質と水分をくっつけ、食材が固くなるのを防いでくれます。
はちみつ
はちみつはミツバチが集めた花の蜜です。自然の甘味なので産地や花の蜜の種類によって風味や香りが大きく変わります。はちみつにはビタミン、ミネラル、アミノ酸、ポリフェノールなど様々な栄養素も含まれおり、様々な健康効果も研究されています。
みりん
みりんには食材を引き締める働きがあります。よって煮崩れを防いだり、照り、ツヤをつける料理の見た目を良くする働きがあります。
砂糖、はちみつ、みりんの使い分け方
砂糖
✓万人受けする甘みを付けたい時
✓肉や魚をしっとり柔らかく仕上げたい時
はちみつ
✓はちみつ特有の甘味を楽しみたい時
✓ヨーグルトや冷たいスープなど、冷たい食べものに甘みを付けたい時
みりん
✓まろやかな甘みを付けたい時
✓素材の味を生かしつつ甘みを付けたい時
✓料理の見た目を美しく仕上げたい時
まとめ
砂糖、みりんの栄養素の違いと使い分け方を解説しました。同じく料理に甘みをつける調味料ですが、それぞれに栄養素や働きが異なります。料理の種類や好みによって上手に使い分けていきましょう!
AUTHOR
田中ひろか
管理栄養士。 保育園栄養士、ダイエットインストラクターとして食事指導とレシピ提供の経験を経て渡豪。 バイロンベイでのヨガリトリート中ベジタリアンの食生活を経験したことから、幅広い野菜の食べ方を知る。 食を楽しみながら健康的なライフスタイルを築くため、’’野菜をおいしく手軽に食べる方法’’を研究中。 現在はメルボルンに在住し、オンラインの食事指導とカフェのヴィーガン、ベジタリアンメニューの提案に携る。
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