「納豆を食べるとジャリジャリする…」腐っている?食べても大丈夫?管理栄養士が回答


納豆を食べた時、砂のようにジャリジャリとした食感を感じたことはありませんか?このジャリジャリの正体は何なのか、食べても大丈夫なのかを管理栄養士が解説します。
納豆を食べるとジャリジャリする…食べても大丈夫?管理栄養士が解説
納豆を食べた時、砂のようにジャリジャリとした食感を感じたことはありませんか?このジャリジャリの正体は何なのか、食べても大丈夫なのかを管理栄養士が解説します。
ジャリジャリの納豆は食べても良い?
結論から申し上げますと、ジャリジャリした納豆は食べられます。このジャリジャリの正体は、チロシンと呼ばれるアミノ酸の一種が結晶化したものです。発酵が進むことでチロシンが発生し、砂のようなジャリジャリとした食感を生み出しますが、食べても健康上害はありません。
チロシンが発生するのはなぜ?
チロシンが発生する条件は、10度以下の環境で納豆が保管された場合や、賞味期限が過ぎた場合です。買ってからしばらく常温下に置いていたり、賞味期限が切れてから放置していると発酵が進みます。その結果チロシンが結晶となって表れて独特の食感を生み出します。
発酵と腐敗の違いは?
「納豆は腐っているから賞味期限が過ぎても大丈夫」と思っている方も多いのではないでしょうか。一般的に言う発酵と腐敗の定義は、
発酵:微生物の力によって、人によって有益に働き食べられるものに変化すること。
腐敗:食品と微生物の関わりにおいて、人にとって有害に働き、食べられないものに変化すること。
と言われています。発酵と腐敗の違いは微生物の種類などではなく、人にとって有害か有益かの違いになるので定義は意外と曖昧です。発酵食品は地域、世界中にたくさんの種類がありますが、地域や国の文化によって味や臭いの好みは変わります。納豆の独特な臭いや粘りが有害だと感じる方は、納豆は発酵食品ではなく腐敗していると感じるでしょう。発酵と腐敗の線引きは難しいのですが、食べて安全かどうかという視点で見ると安心です。
納豆は腐らないの?

先にも述べたように発酵と腐敗は紙一重の関係です。納豆が腐ると以下のような状態となるようですが食べても身体に害が出るとは限らないようです。しかし本来の風味や味は損なわれており、食べても不快に感じる方が多いので腐る前に食べ切ることがおすすめです。
・ドロッと溶けたような状態になる。
・糸を引かない
・ツンとした匂いがする。
・焦げたような匂いがする。
まとめ
納豆を食べた時にジャリジャリするのはチロシンと呼ばれるアミノ酸の結晶で、身体に害はないと言われています。しかし発酵が進んでいる証拠であり、更に発酵が進むと味や風味を損なう原因になります。食感の変化に気づいたら他の納豆も早めに食べ切る様にしましょう。
〈参考文献〉
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