乾燥ワカメの茶色いブツブツは寄生虫って本当?乾燥ワカメの茶色いブツブツの正体を管理栄養士が解説
乾燥ワカメを使っているとたまに見かける茶色いブツブツ。 寄生虫であるという噂もありますが、本当なのでしょうか? この記事では、乾燥ワカメの茶色いブツブツの正体や、ワカメの栄養価などについて管理栄養士が紹介していきます。
ワカメの茶色いブツブツは寄生虫?
ワカメにたまに残っている茶色いブツブツですが、これはタレストリスという藻の一種がついた痕だと言われています。
タレストリスは、ワカメなどの海藻類に付着する藻の一種で、寄生虫とは異なります。
また、そういったワカメは見た目が悪く商品価値が低いため、市場に出回る前に廃棄されており、目にする機会もあまり多くありません。
痕があっても食べて大丈夫?
タレストリスの寄生痕は基本的に人間が摂取しても健康被害がないことがわかっているため、茶色いブツブツを見かけても問題なく摂取ができます。
衛生面が気になるという方は、乾燥ワカメを戻す際に、しっかりとお湯で戻して加熱してから食べるようにしましょう。
ワカメに豊富に含まれる栄養素と特徴とは
ワカメには様々な栄養素が含まれており、栄養価の高い食品であると言えます。
その中でも特にミネラル類が豊富に含まれており、摂取源として有用です。
また、生ワカメは100gあたり24kcalと非常に低カロリーのため、ダイエットなどにもおすすめの食品です。
実際に、ワカメにはどのようなミネラルが含まれていて、それらは体内でどのような働きをしているのでしょうか?
カルシウム
ワカメには、カルシウムが豊富に含まれています。
カルシウムは、体内で骨や歯を形成するのに使われているのはもちろん、筋肉の収縮にも関与するなど、数多くの役割を持っています。
また、カルシウムの摂取源は乳製品であることが多いため、乳製品の摂取量が少ない方は不足しやすい栄養素です。
そういった方は、ぜひ普段の食事にワカメを活用してあげましょう。
カリウム
ワカメには、カリウムも豊富に含まれています。
カリウムは、体内でナトリウムと拮抗しているため、摂取することでナトリウムを体外に排泄する役割を持っています。
そのため、降圧作用があると言われており高血圧の方などは積極的に摂取したいミネラルです。
ただし、カリウムは水に溶けやすい性質を持っているため、水やお湯に通さなければいけないワカメでは、生と同じだけのカリウムを摂取することは難しい点には注意が必要です。
マグネシウム
マグネシウムは、カルシウムと同様に骨や歯の構成成分としての役割を持っています。
他にも、体内で多数の酵素を活性化する役割を持っている非常に重要な栄養素です。
また、ワカメなどの海藻類はマグネシウムの重要な摂取源となっているため、食事バランスを整えるためには、ワカメの活用は効果的です。
まとめ
乾燥ワカメでたまに目にする茶色いぶつぶつ。
見た目は悪いですが、藻がくっついた痕であると知ったら、多少はイメージがましになったのではないでしょうか?
また、そういった痕があるものは市場にはあまり出回らない上、ワカメには様々なミネラルが含まれていることもわかりました。
あまり普段からワカメを食べていないという方は、今回をきっかけにぜひ食卓に並べてあげてください。
参考サイト:食品成分データベース 藻類/わかめ/原藻/生
AUTHOR
中村友也
フリーランス管理栄養士。 私立大学の管理栄養士養成課程を卒業後、新卒で高度急性病院で栄養管理、栄養指導に従事。栄養指導件数は300件以上。その後独立しフリーランスへ。 現在は管理栄養士としての知識や経験を活かし、ライターとして健康、栄養ジャンルの記事を執筆。 また、自身の体験を元にしたブログの運営やコミュニティの代表も務めている。
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