「ワンパンパスタ」が美味しく仕上がる本当の理由。管理栄養士が解説
最近「ワンパンパスタ」が人気です。 「ワンパンパスタ」とはフライパン1つでつくるパスタのことです。 通常パスタは大きな鍋で別茹でする工程がありますが、そこを省くことができるので、料理が苦手な方やお忙しい方には嬉しい調理方法です。 しかし工程が少なくなると味も落ちるのでは?と不安になる方もいるのではないでしょうか。 本日は工程も簡単になり、かつ美味しさがアップする理由を管理栄養士が解説します。
ワンパンで美味しく仕上がる理由
パスタソースのトロミが付きやすい
パスタソースを美味しく仕上げるコツはお水に溶け出したパスタの「でんぷん」です。大きな鍋でパスタを作る時もパスタの茹で汁を入れるのはそのためです。ここでポイントなのは濃度です。
大きな鍋でつくるとパスタの茹で汁の中に含まれるでんぷんの濃度は水が多いと薄まってしまいます。そのためでんぷんの濃度が薄い茹で汁を入れてもうまくトロミがつかなく、パスタにソースが絡みにくくなってしまいます。
一方、ワンパンで作るパスタはある程度容量の決まった水分でパスタをゆでるためパスタから溶け出すでんぷんの濃度をしっかり無駄なく全て活用し、ソースを程よいトロミに仕上げることができます。適度にトロミのついたソースは絡まりやすく美味しく食べることができ、ワンパンで無駄なく、でんぷんを活用できるのは美味しさアップのポイントでもあります。
しっかり味が染み込む
ワンパンで美味しく仕上げるポイントの2つ目は、「味が染み込む」です。
大きな鍋で茹でる時に塩を入れますが、塩を入れる大きな理由として下味をつける目的があります。
下味をつけることでソースと食べた時の味がよく合うためです。
仮に、パスタに下味の塩分がないとソースとパスタがバラバラの味付けなので口にいれた時の美味しさは下がる可能性があります。
ワンパンで作る時は下味を入れながらパスタを茹で上げていくため、必然的にパスタに塩分と味が入ります。またソースと同時なので味もバラバラになりにくいです。
ワンパンのデメリットはあるの?
優秀なワンパンパスタですが唯一のデメリットは、フライパンの大きさによっては、パスタを折る必要があるということです。
パスタを半分に折っても問題なくフォークで食べることは可能ですが、そのままの長さがよい方にはデメリットになってしまう可能性があります。
しかし小さなお子様や高齢の方など、もともと長い麺が不得意な方には、パスタを始めから短くできるのでメリットにもなります。
管理栄養士からのコメント
忙しい時期や洗い物を増やしたくない時など、1つのフライパンで美味しくできる料理は非常に助かりますね!時短レシピは味が落ちるどころか、失敗しにくくなり美味しくなるので、是非ご家庭でもワンパンパスタに挑戦してみてくださいね。
AUTHOR
竹内寿美恵
保育園栄養士、スポーツ栄養士、国立病院にて臨床栄養を経験。さまざまな経験を積む中で、ストレスの軽減をし、心身共に幸せな生き方をしたいと心に決める。 そのために『食×栄養×ヨガ』を組み合わせたホリスティックな知識をより深く学ぼうとインドネシア、バリ島にてベジタリアン、ヴィーガン、ローフード、ヨガ栄養学の留学をする。 現在は栄養カウンセリング、ヨガインストラクターなどフリーランスの管理栄養士として活動。
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