【れんこん】れんこんは酢水にさらす?皮は剥くほうがいい?れんこんの正しい下処理方法を栄養士が解説
れんこんは下処理の方法で食感や色などの仕上がりが変わるって知っていましたか?また、皮は剥いた方がよいのか迷うこともあると思います。れんこんの正しい下処理方法について疑問を解消しましょう!
れんこんの栄養素は?
れんこんの主な栄養成分はでんぷんですが、ビタミンCや食物繊維、カリウムやカルシウムなども含まれています。特に注目したいのが、100gで一日に必要なビタミンC量の約半分を摂ることができるという点。さらに、でんぷんに守られているため、れんこんのビタミンCは加熱しても損失しにくいといわれています。
れんこんは水にさらす?酢水にさらす?
れんこんは切ってしばらく置いておくと褐色に変化します。そのため、水にさらしたり酢水につけたりして色止めをすることがあります。れんこんを水や酢水にさらしてれんこんが空気に触れるのを防ぐことで、変色の度合いを低くおさえることができます。変色は、タンニンとよばれるポリフェノールの働きによるものですが、ポリフェノールに毒性はなく、食べても問題はなく、それどころか、ポリフェノールは強い抗酸化作用などの多くの有効成分があるといわれています。水や酢水にさらすと栄養成分でもあるポリフェノールはどんどん流れだしてしまうことにもつながるため、切ってすぐに調理するときや、変色やアクのえぐみが気にならない料理のときには、特に水にさらす必要はありません。水や酢水さらすのは、白く仕上げたいとき以外にも次のような場合におすすめです。
・酢水にさらす(1リットルあたり大さじ1の酢水)……穴の中の黒ずみが気になるとき・シャキシャキした食感に仕上げたいとき
・水にさらす……薄味で仕上げたいとき・ほくほくした食感に仕上げたいとき
れんこんの皮は剥く?
れんこんの皮はぶつぶつとした斑点があり、食べてもよいのか迷うことがありますよね。料理でも皮が剥いてあることが多いですが、実は皮の部分には強い抗酸化作用でも注目されているポリフェノールなどの栄養成分が多く含まれているといわれています。栄養成分だけでなく、れんこんの皮を剥く工程を省略することで時短にもなり、メリットが多くあります。新鮮なれんこんはきれいに洗って皮の部分も使ってみてはいかがでしょうか。
れんこんは下処理の方法で食感や色などの仕上がりが大幅に変わります。用途に合った方法で下処理をしてくださいね。ちなみに、鉄鍋など鉄をふくむ調理器具で調理すると黒ずんでしまうため注意しましょう。
参照:
・「日本の食材図鑑 (新星出版社)」
・「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
・「日本人の食事摂取基準2020年版」
・「色の野菜の栄養事典」(X-Knowledge)」
ライター/大槻万須美
管理栄養士・フードスタイリスト・腸内ケアフードアドバイザー。楽しく食べて健康に。食の大切さを伝えるため、離乳食講座などの料理教室、バレエダンサーやアスリートのパーソナル栄養サポート、レシピ・コラムの提供など幅広く活動。子どもの頃の毎年の米作り経験から、身近な食体験の重要性についても実感し、おとなと子どもの食育サポートにも力を注いでいる。
Instagram:@tsukiko_shoku_mind
blog:管理栄養士 大槻万須美♪楽しく食べて健康に♪
AUTHOR
NS Labo(栄養サポート研究所)
全国の栄養士、管理栄養士をサービスパートナーとして、健康やダイエット、美容関連の 商品開発や監修、講演やコラム執筆、メディア出演などウェルネス分野を中心に幅広く事 業を行っている。 また、2020年に「ウェルネスライフコーチ協会」を立ち上げコミュニティを通して健康貢 献活動を行っている。
- SHARE:
- X(旧twitter)
- LINE
- noteで書く