更年期のホットフラッシュ。発汗を促してしまうNG食べ物とは?管理栄養士が回答

 更年期のホットフラッシュ。発汗を促してしまうNG食べ物とは?管理栄養士が回答
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更年期を迎えると女性ホルモンのバランスが崩れ、前触れもなく汗が湧き出る「ホットフラッシュ」に悩んでいませんか? 本記事では、管理栄養士が発汗を抑える食べ物と発汗を促してしまう食べ物を紹介します。

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発汗を抑える食べ物

閉経によるホルモンバランスの変化により、汗が出てくると言われています。女性ホルモンの一つであるエストロゲンの分泌が減少し、自律神経に影響します。汗を抑えるには、エストロゲンを促してくれる食べ物を摂取することが大切です。

発汗を抑える食べ物は以下のとおりです。

●大豆イソフラボン

●ビタミンEが多い食べ物

それぞれ詳しく解説します。

大豆イソフラボン

大豆イソフラボンは、女性ホルモンの分泌が減少している更年期の女性におすすめです。大豆イソフラボンはエストロゲンに似たような働きを持ちます。エストロゲンの分泌不足で生じるホットフラッシュやのぼせ、冷えなどの症状の緩和に期待できます。

大豆イソフラボンを含む具体的な食べ物は、以下のとおりです。

●大豆

●味噌

●豆腐

●豆乳

●納豆

●おから

●きな粉

更年期を迎えて発汗が気になる方は、できるだけ毎日、上記の食べ物を一つでも取り入れることをおすすめします。大豆製品が苦手な方には、「エクオール」という女性ホルモンに似た働きをする栄養素のサプリメントを併用するといいでしょう。

ビタミンEが多い食べ物

ビタミンEは、細胞の若返りや抗酸化作用に働く栄養素であり、更年期のホットフラッシュの緩和に期待できると研究で報告されました。ビタミンEが多く含まれる食べ物は以下のとおりです。

●ナッツ類

●カボチャ

●うなぎ

●サバ

●イワシ

ビタミンEの過剰摂取は健康の悪影響もあるため、サプリメントで摂取する際は規定量を守って摂取を心がけましょう。

発汗を促してしまう食べ物

ホットフラッシュが気になる方は、以下の食べ物を控える方がいいでしょう。

●唐辛子や刺激物

●カフェイン

●アルコール

それぞれ詳しく解説します。

唐辛子や刺激物

唐辛子や刺激物にはカプサイシンが含まれ、交感神経を刺激し、発汗を促す作用があります。体温上昇や血流増加を引き起こしてしまいます。

更年期のホットフラッシュが過剰に出る場合には、唐辛子や刺激物をなるべく控えることが大切です。

唐辛子
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カフェイン

カフェインは交感神経を刺激し、心拍や体温が上がったり、ホットフラッシュを助長したりするリスクがあります。ホットフラッシュが出た場合は、カフェインを控えることがおすすめです。

カフェインはコーヒー以外にも、以下の飲料にカフェインが含まれています。

●緑茶

●エナジードリンク

●チョコレート

カフェインは発汗作用以外にも、利尿作用を助長することがあります。日常的にコーヒーを飲む方には、1杯200mlに対して1日2杯までに留めておきましょう。

アルコール

大量にアルコールを飲んでいると、ホットフラッシュの要因につながります。アルコールは血管を拡張させる働きがあるため、体温が上昇し、発汗作用を助長させてしまいます。

さらに寝る前のアルコールは睡眠の妨げになるため、ホットフラッシュや他の更年期症状を悪化させるでしょう。ホットフラッシュが出ている場合は、アルコールを制限することがおすすめです。

まとめ

今回は、更年期症状に現れる汗を抑える食べ物と、汗を促してしまう食べ物を解説しました。汗を抑える食べ物と汗を促してしまう食べ物を理解し、規則正しい生活習慣をとることが大切です。汗を抑える食べ物を過剰に摂取すると、健康被害が出る可能性があります。適正量を守って、健康的な生活を過ごしてください。

参考文献

「「大豆」が更年期のホットフラッシュを軽減 「エクオール」が関与 脂質異常症や糖尿病にも有用 | ニュース | 糖尿病ネットワーク」

「質問:サプリメントなどホットフラッシュへの対策について教えてください。 | 兵庫産業保健総合支援センター」

「更年期女性のほてりに対するビタミンEの効果 - PubMed」

「食品中のカフェイン|食品安全委員会」

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AUTHOR

たかぎみなこ

たかぎみなこ

食事栄養分野を中心に記事執筆を行うフリーランスライター。前職は介護施設の管理栄養士として勤務。高齢者の食事栄養管理を行い、最期まで食の楽しみを提案する。管理栄養士の知識と経験を活かし、活動している。



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