実はそうめんは太る…その理由は?「体重増加」を防ぐ食べ方のヒント|管理栄養士が解説
暑い日は冷たいそうめんがおいしくなる季節ですね。のど越しの良いそうめんはつい食べ過ぎてしまうという方も多いのではないでしょうか?この記事ではそうめんだけを食べていると太る理由と、太りにくい食べ方を管理栄養士が紹介します。
そうめんの栄養
そうめんの原材料は小麦粉、塩、油です。主原料が小麦粉になるため炭水化物を多く含み、主食のジャンルに振り分けられます。
食品 | 1食当たり | エネルギー | たんぱく質 | 脂質 | 炭水化物 | 食塩相当量 |
そうめん(茹で) | 270g | 308kcal | 9.5g | 1.1g | 69.7g | 0.5g |
白米(めし) | 150g | 234kcal | 3.8g | 0.5g | 55.7g | 0g |
1食当たりの栄養素を白米と比較すると、白米よりエネルギー量が高くなります。また麺に油と塩が練りこまれているため脂質と食塩相当量も白米と比べると高くなります。
そうめんだけを食べているとどうなる?
カロリーオーバー
そうめんはお茶碗1杯の白米と比較するとエネルギー量が高めです。またのど越しが良くつるつると食べられてしまい、咀嚼回数も少なく飲みこめるので満腹感を感じにくくなります。大皿に盛って取り分けるスタイルだと食べた量も把握できず、気づかない間に適量を超えて食べてしまい、カロリーオーバーとなる可能性があります。
必須アミノ酸の不足
そうめんには必須アミノ酸のリジンが不足します。必須アミノ酸とはたんぱく質をつくる材料になるもののうち、人間の身体で合成できない種類のアミノ酸です。必須アミノ酸が不足したたんぱく質はいくらとっても身体にうまく働きかけてくれません。たんぱく質の量に対して必須アミノ酸がどれぐらいのバランスで含まれているか数字で表したものをアミノ酸スコアといいます。アミノ酸スコアの数値が100を満たすものは良質なたんぱく質と言われます。
塩分過剰
そうめんは麺に塩を練りこみ作られています。茹でると塩分がお湯に流れるため麺自体の塩分は多くはありません。しかしそうめんを食べ勧めていくとつゆが薄まるので、つゆを足す方も多いと思います。つゆを飲み干したり、つゆを足していくと塩分が過剰になる可能性があります
そうめんを食べ過ぎないように気を付けるには?
1人前を把握して食べる
そうめんの1食当たりの適量は乾麺で100g、茹でた状態で270gと言われています。大皿に盛って好きなだけ取り分けて食べていると、自分が食べた量を把握するのが難しくなってきます。できれば1人前ずつ取り分けて、自分の食べる量が分かるようにして食べましょう。※個人によって適量に差はありますのであくまで目安です。
アミノ酸スコアの高い食材と一緒に食べる
アミノ酸スコアの高い食材を一緒に食べると、良質なたんぱく質を補うことができます。肉類、魚類、卵、大豆製品はアミノ酸スコアが100あるので良質なたんぱく質と言われています。おかずを別で用意する他、めんつゆに食材を足すなど、献立を工夫して食べましょう。
カリウムの取れる食材と一緒に食べる
そうめんは塩分が過剰になりやすい食材です。塩分の排出を促すカリウムを豊富に含む食材を一緒に食べましょう。旬の夏野菜であるきゅうり、なす、トマトなどにカリウムは豊富に含まれています。カリウムは水に流れやすいミネラルなので、できるだけ生で食べると効率良く摂取できます。
まとめ
そうめんは調理も手軽で、食欲が無くても食べやすく便利な食材です。献立はそうめんだけに頼るのではなく、適量を守り足りない栄養素を補えるおかずと一緒にバランスよく食べましょう。
【参考文献】
AUTHOR
田中ひろか
管理栄養士。 保育園栄養士、ダイエットインストラクターとして食事指導とレシピ提供の経験を経て渡豪。 バイロンベイでのヨガリトリート中ベジタリアンの食生活を経験したことから、幅広い野菜の食べ方を知る。 食を楽しみながら健康的なライフスタイルを築くため、’’野菜をおいしく手軽に食べる方法’’を研究中。 現在はメルボルンに在住し、オンラインの食事指導とカフェのヴィーガン、ベジタリアンメニューの提案に携る。
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