心と体のコンデイションを整える!管理栄養士が提案する〈美活・お弁当カレンダー1週間〉

 心と体のコンデイションを整える!管理栄養士が提案する〈美活・お弁当カレンダー1週間〉
絵・石松佑梨
石松佑梨
石松佑梨
2024-11-04

管理栄養士が提案する、お弁当カレンダー。体と心のコンディションを整え、パフォーマンスを高め、疲れを癒してくれる、そんなお弁当ラインナップをご紹介!

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睡眠の質を高め、翌朝もすっきり起きられる、そんな一週間の始まりにオススメしたい月曜日は、焼き鮭弁当です。火曜日は豆腐ハンバーグ弁当で仕事も勉強も効率UP。疲労が溜まってきた水曜日は唐揚げ弁当で、疲労回復。持久力を養いたい木曜日は豚肉の生姜焼き弁当。明るく楽しい金曜日は、サバの味噌煮がコミュニケーション能力アップをサポート!そして待ちに待った週末は発芽玄米の力で、リラックスしましょう。

月曜日:体内時計リセット〝焼き鮭〟弁当

質の高い睡眠は、私たちの体内時計を整える上で非常に重要です。睡眠を促すホルモン、メラトニンを作るためには、トリプトファンというアミノ酸が必要です。トリプトファンは、幸せホルモンと呼ばれるセロトニンの原料でもあります。セロトニンからメラトニンが合成されるため、トリプトファンを多く含む食品を摂ることは、質の高い睡眠を得るために役立ちます。トリプトファンだけでなく、ビタミンB6もセロトニンの合成を助けるため、どちらも重要な栄養素です。マグロ、カツオ、サバ、鮭などの魚類には、トリプトファンとビタミンB6が豊富に含まれています。

火曜日:集中力アップ〝豆腐ハンバーグ〟弁当

ドーパミンは、意欲や集中力など、私たちの行動を促す重要な神経伝達物質です。ドーパミンの原料となるチロシンや、その合成を助けるビタミンB6は、集中力を高めるために欠かせません。鶏ひき肉と豆腐は、どちらもチロシンとビタミンB6を同時に摂取できる優れた食材です。豆腐ハンバーグは、美味しくこれらの栄養素を補給できる一品です。

水曜日:疲労回復〝鶏むね肉の塩麹唐揚げ〟弁当

鶏むね肉に含まれるイミダペプチドは、強い抗酸化作用を持ち、疲労回復効果が期待できる成分です。渡り鳥が長距離を飛行できるのは、このイミダペプチドのおかげとも言われています。パサつきやすいイメージのある鶏むね肉ですが、塩麹に漬け込むことで、酵素の働きで肉が柔らかくなり、旨味が増します。塩麹唐揚げは、美味しく疲労回復できる一品です。

木曜日:持久力キープ〝豚肉の生姜焼き〟弁当

玄米には、エネルギー代謝に欠かせないビタミンB1が豊富です。一方、白米にはビタミンB1が少なく、摂取した糖質がエネルギーに変わりにくくなってしまいます。ビタミンB1豊富な豚肉は、玉ねぎやニンニクに含まれるアリシンと組み合わせることで、ビタミンB1の吸収が促され、持久力が続きます。

金曜日:コミュニケーション力を養う〝サバの味噌煮〟弁当

月曜日のメニューでもご紹介したセロトニンは、心の安定に大きく貢献する神経伝達物質です。心の状態が安定すると、冷静に相手の話を聞き、共感しやすくなり、円滑なコミュニケーションが可能になります。また、衝動的な行動を抑え、感情をコントロールする働きもあるため、人間関係を円滑にする上で重要な役割を果たします。セロトニンの多くが腸で作られることから、腸内環境を整えることはセロトニンを増やす上で非常に重要です。今回の「サバの味噌煮」は、セロトニンの材料となる栄養素が豊富なサバと、腸内環境を整える働きのある味噌を組み合わせた、コミュニケーション力アップをサポートする一品です。

週末:リラックス〝発芽玄米〟弁当

リラックスするために重要な神経伝達物質GABAは、脳の興奮を抑え、リラックス効果をもたらします。GABAは発酵食品や発芽玄米に豊富に含まれています。毎日でなくとも、週末だけでも発芽玄米ごはんを取り入れるのはいかがでしょうか。卵焼きを作る際、砂糖の代わりに麹甘酒を使うのもおすすめです。麹甘酒の優しい甘みで、しっとりふんわりとした仕上がりになります。ぬか漬けや味噌汁を組み合わせれば、よりバランスの取れた一食になります。プチトマトやカボチャの煮付け、ポテトサラダなどもGABAの多いお弁当おかずです。

毎週末、発芽玄米を主食にした発酵食品を取り入れた食事を習慣にすることで、心身のリラックスと腸内環境の改善が期待できます。お弁当カレンダー、ぜひお試しください。

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石松佑梨

石松佑梨

サッカー日本代表選手をはじめ、世界で活躍するトップアスリートたちの専属管理栄養士として従事。のべ2万人以上に提供してきた「頑張らない食トレ」を武器に、近年は企業の健康経営や地域創生も展開する。幼い頃から「おいしい」への執着心が人一倍強く、おいしく健康に食べるための「ずるい栄養学」で、誰もがおいしく食べて健康になれる社会を目指している。著書に『過去最高のコンディションが続く 最強のパーソナルカレー』(かんき出版)がある。



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