〈もやし〉冷蔵保存しているうちに、一部が黒く変色してしまった…食べても大丈夫?管理栄養士が回答
冷蔵庫に保管しておいたもやしが黒く変色してしまい、捨ててしまった経験はありませんか?手頃な値段のもやしは、日々の食事づくりに役立つ食材ですが、あまり日持ちしないことをご存じの方も多いでしょう。果たして黒く変色したもやしを捨ててしまうことは、正解なのでしょうか。適切な保存方法と合わせて解説します。
もやしが黒く変色!それって食べても大丈夫?
もやしが黒く変色している場合、食べても大丈夫かどうかはもやしの種類と変色している部位や状況によります。市場に出回っているもやしは、主に「緑豆もやし」「大豆もやし」「ブラックマッペもやし」の3種類で、このうち日本で多く生産されているのが緑豆もやしです。
もやしは豆を発芽させて作られた野菜であり、原料や生育過程で黒くなる場合もあります。黒く変色しているからと言って全てのケースで食べられないわけではありませんが、黒くなる原因や摂取の可否を理解しておくと、より日々の食事に活用しやすくなるでしょう。
もやしが変色する原因は?食べられるケースもある?
もやしが黒く変色する原因や食べても大丈夫かどうかについて、3つのケース別に解説します。
大豆もやしの「豆」の一部が変色
大豆を発芽させて作る大豆もやしの大きな特徴は、先端に豆がついていることです。この「豆」の部分に黒い斑点がついていることがあります。大豆もやしに限らず、もやしは発芽するときに熱を発するため、この熱により豆の一部が黒く変色することがあるようです。
傷んでいるわけではないため食べても問題ありませんが、気になるようであれば販売元に確認してみるとよいでしょう。
ブラックマッペもやしの「先端」が変色
ブラックマッペもやしの場合、もやしの先端自体が黒くなっているというよりも黒いものがついていると言ったほうが適切かもしれません。
これはブラックマッペもやしの原料である「黒豆」の皮です。傷んでいるわけではありませんが、舌触りが気になるようであれば取り除くと良いでしょう。もちろんそのまま食べても大丈夫です。
なお、緑豆もやしの原料は「緑豆(りょくとう)」であるため、黄緑色の豆の皮がついていることがあります。
種類問わずそれ以外の部分が変色
大豆もやしの豆部分のポツポツとした黒ずみ、ブラックマッペの先端についている黒豆の皮以外、つまりもやし本体が黒や褐色に変色しているものは、傷んでいる可能性があります。
傷んだもやしの特徴については、このあと詳しく解説します。
傷んで食べられないもやしの特徴
傷んだもやしの特徴は以下のとおりです。
・もやしが茶色になっている
・水が出ている
・溶けてぬめりが出ている
・腐敗臭(酸っぱい臭いなど)がする
このような特徴のあるもやしは、食べずに廃棄しましょう。
もやしの正しい保存方法と長持ちさせるコツ
あまり日持ちしないもやしですが、もう少し長く鮮度が保持できればと考えたことがある方も多いでしょう。ここでは、もやしを日持ちさせるコツについて紹介します。
冷蔵保存の場合
もやしを袋から出し、水を張ったボウルなどに入れて冷蔵庫に入れましょう。シャキシャキとした食感を保ちつつ、袋のままよりも長く保存できます。ポイントは、定期的に水を入れ替えることです。ただし、長く水につけておくと栄養成分の損失が大きくなります。しばらく使用しないことがわかっている場合は、次に紹介する冷凍保存がおすすめです。
冷凍保存の方法
もやしの冷凍保存方法は、購入した袋ごと冷凍庫へ入れるだけです。使いかけのものであれば、冷凍用保存袋に空気を抜くようにして封をして冷凍庫へ入れましょう。
あまり時間をかけずに冷凍することがポイントです。急速冷凍機能があれば使用しましょう。
まとめ
もやしはもともと傷みやすい食材ですが、黒く変色している場合でも食べて問題ないケースが存在します。傷んでしまったもやしとの違いを見極めつつ、無駄なく使用しましょう。この記事では、もやしの保存方法も紹介しました。便利で手軽なもやしを適切に保存し、日々の食事に役立ててくださいね。
【参考サイト】
AUTHOR
鈴木亜子
管理栄養士/ライター。大学卒業後、主に医療機関に勤務。チーム医療の一端を担い、生活習慣病などさまざまな疾患の栄養管理に取り組む。得意分野は糖尿病で、療養指導や透析予防、重症化予防などを担当した経験も。現在は豊富な栄養相談経験を活かし、ウェルネス関連の記事執筆および監修に携わる。
- SHARE:
- X(旧twitter)
- LINE
- noteで書く