「更年期で病院にかかったのに、全然良くならない」という人に共通する3つの可能性
更年期の方に向けたサービス「よりそる」を運営する高本玲代さんが綴るコラム連載。高本さんご自身もまさに更年期世代。わかりやすい不調だけではない更年期の影響について、体験を交えてお話しいただきます。
ご相談いただく中で、「更年期で婦人科を受診しているけど全くよくならない」という方が多数おられます。実際Instagramで480人にアンケート回答をしていただいた結果、54%が全くよくならない、と答えたのです。「婦人科で受診していてもなかなかよくならない」からフォローした、という方が多いので、おそらく、社会全体の実情に比べたら回答に偏りはあるかと思います。
「受診しても良くならない」とご相談を受ける中でいくつかの共通点があったのでお伝えします。
更年期に詳しくない婦人科を受診した場合
残念ながら、更年期に詳しくない婦人科の医師はおられます。ですから、更年期外来を調べていったり、実際更年期で受診した人が周りにいるのであればその口コミを聞いてみたらよいでしょう。治療法はホルモン補充療法や漢方など様々な治療法がありますから、その引き出しを沢山もっている医師を探してみてください
他の病気の可能性がある場合
例えば、よくよく調べたら甲状腺の病気だった、とか、メンタル不調であったということも散見されます。
しかし「婦人科で良くならなかったから」とそこで諦めている方も多いです。何度か婦人科に通う中で医師が見立てをして、紹介状をかいてくれたりしますから、最初の治療でうまくいかなかったとしても、よく主治医と相談をしてみてください
メンタルクリニックに行くように言われてショックを受ける方もおられますが、私も過去にメンタルクリニックの治療で体調を良くした経験があります。体をよくするためだと思って怖がらずに受診してみてください
不健康な生活を続けている場合
治療で不調の底上げはできます。そこから大事なのは日常生活の改善などになります。「夜更かししない」「睡眠を十分にとる」「暴飲暴食をしない」など基本的なことができなければ、いくら治療をしても良くならないことはあります。
特に多いのが「運動不足」。疲れやすい、と言われる方のほとんどは運動をしていないため、少し活動してもものすごく疲れます。治療を受けて体調が底上げされたタイミングで何か簡単にできる運動などやってみましょう。うまく体調を回復させた方に話を聞くと、最初は「ラジオ体操」をとっかかりにしている方が案外多かったです。
また体を動かすと次第に不眠も改善されたりします。しかし、急に負荷の高い運動は禁物です。最初は「続ける」ことから意識しましょう。
AUTHOR
高本玲代
フェムテック起業家・社会活動家。自身のウツや更年期の経験から更年期女性のケアプロ グラム「よりそる」を立ち上げる。東京都をはじめとする自治体やポーラをはじめとする 企業向けに研修を実施。NHKをはじめメディア掲載50社以上。「がんばらない更年期」 についてYoutube「更年期アカデミー よりそる」で発信中。
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