きゅうりのあく抜きって、すべき?管理栄養士が教える〈きゅうりのあく抜き〉簡単なやり方
漬物やサラダなど食卓にもよく登場するきゅうり。あく抜きが必要な野菜もありますが、きゅうりはあく抜きをした方がよいのでしょうか。 今回は、きゅうりのあく抜きをすべきかどうか、あく抜きをしないとどうなるのかを解説いたします。
きゅうりのあく抜きはしなくても問題ない
きゅうりのあくは「ギ酸」という成分で、大量にとりすぎなければ体に悪影響はありません。そのため、きゅうりのあく抜きはしなくても問題ありません。
しかし、あく抜きをすることできゅうりの渋みや苦みが抜けるため、食べやすくなります。きゅうりの渋みや苦みが苦手という方は、あく抜きをするのがおすすめです。
きゅうりのあく抜きのやり方
きゅうりのあく抜きのやり方が分からないという方に、簡単なあく抜きのやり方をご紹介いたします。
きゅうりのあく抜きのやり方1:切り口をこする
きゅうりの先端を切って2分ほど実の切り口とこすりあわせると、きゅうりのあくの成分であるギ酸を含む液が外に出ます。
きゅうりの皮の下には維管束という水や栄養分が流れている管があります。その中の液に、あくの成分であるギ酸という物質が含まれています。そのため、この液を減らすことで、あくも少なくなるのです。実験では2分ほどこすり合わせることで、あくを含む液が少なくなることが分かっています。
きゅうりのあく抜きのやり方2:板ずりする
きゅうりに塩を振って、まな板の上で転がすことでもあく抜きができます。皮の下にある維管束を壊すことであくを含む液を外に出し、渋みを抜くことができるのです。
板ずりのやり方
1. きゅうりを水で洗い水気をふきとったら、まな板にきゅうりをおきます。
2. 塩小さじ1/2程度をきゅうりの上に振りかけ、手の平で前後に1分ほど転がします。
3. 水できゅうりについている塩を洗い流し、好みの大きさに切ります。
板ずりによってあく抜きができるだけでなく、表面のイボをとって口当たりをよくする、味をしみ込みやすくするといった効果もあります。
また、塩には酵素の働きを抑え変色を防ぐ働きがあるので、きゅうりの緑色を鮮やかに仕上げることができます。
まとめ
きゅうりのあく抜きはしなくても大丈夫ですが、あく抜きをすることで渋みや苦みが抜けるので美味しく召し上がることができます。きゅうりのあく抜きをしたことがないという方も、簡単にあく抜きができるのでぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。
【参考資料】
AUTHOR
津端奈緒美
管理栄養士/ライター。大学卒業後、病院の管理栄養士として栄養指導などに従事しながら社会人学生として修士課程を修了し、現在は博士課程を履修中。ライターとして栄養や健康に関する分野で科学的根拠に基づいた記事やコラムを執筆している。
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