肉食をやめて「ベジタリアン」になりたい!気をつけるべきポイントとは?
個人的な選択
メルボルン在住のデザイナーでありヨガの生徒であるデイビッド・バスケット。彼は週に4回肉を食べる生活を送っていた彼が、ペスクタリアンになった。食生活を変えて、体が軽く、以前よりエネルギッシュになったように感じたという。「倫理的なことを言えば、大量に屠殺されるために育てられる肉を食べるというやり方を理解することができなかったんです。特に鶏肉。このことを考えるとつらくて」
肉をやめる生活に変えて10年経つが、やめ始めた当時を振り返って、バスケットは、食事でタンパク質をおぎなうのは難しくなかった、と言う。というのも、そのとき、彼は豆を使ったメキシコ料理をたくさん食べていたためだ。彼はほかにも豆腐と味噌を食事に頻繁に取り入れた。
赤肉(牛肉・羊肉)と鶏肉をやめることは簡単だったが、海産の動物性食品をやめる計画は、それほど簡単にはいかなかった。「夏のことでした。私たちはバーベキューに行ったんですが、何も食べられるものがなかったんです」と彼は言う。「そのことがあってから、私は自分の食生活に魚は組み入れることに決めたんです。海の生き物は野生です。人間に養殖されているものではないものを選びます。網をつかって漁獲するというやり方は、屠殺のために育てられるより、わずかですがましなように思います。環境にとって良いかどうかはともかく、私は、これなら魚にとってフェアなやり方だと思ったんです」
ベジタリアン食を選ぶ
ジーヴァムクティ・ヨガ・シドニーで講師を務めるガブリエラ・ファーンも、自分にいたらない点があっても許してあげるように心がけ、折り合いをつけていたという。「私はいまだに無性に肉が食べたくなることがあります。バーベキューで何かが焼ける匂いがすると、すぐそこにあるお肉を食べないように自分を抑えるのに相当な意志の力が必要です」と彼女は説明する。
「ベジタリアンになりたいと思っている気持ちは本当なんですが、でも私はあまり厳しくしたくはないんです。私は、どこかで肉を食べる生活に戻ることもあるかもしれないとも思っています。戻らないかもしれません。分からないんです。もし妊娠して、魚を食べたいと感じたら、私はたぶん食べると思うし、それで良いとも思っています。私たちは誰でも、できるだけのことをしていると思います」
ファーンは豆、レンズ豆、葉物野菜などで栄養を補うように意識している。「私は大豆を食べ過ぎないようにしています。というのも大豆はすごく加工されてヴィーガン用の食材に使われているんですね。でも場合によって、私が夫と一緒に何かを作るときなどは、彼が料理の途中で材料を半分とってそれに肉を加え、私はもう半分を自分の分にして、それにテンペを入れるというやり方をします」
「食事は変化の力強い味方」というジュリア・バタフライ・ヒルの言葉がある。ファーンにとって、ベジタリアン食に移行していくことの難しさの一部は、彼女の社交生活、人付き合いの場面に出てきた。誰かの家に食事に行ったとする。彼女は主催者に、たくさんの注意書きを渡し、自分が食べるためのものを何か持っていくのを忘れないようにする。「大ごとにしたり、ほかの人の手をわずらわせたりしたくないんです。ほかの人が私のために自分たちのやり方を変えなければならないような状況にはしたくないと思っています」と説明する。
ほかにも社会的な場面で厄介なことがある。それはこの決断が本質的にパーソナルなものであることからくる。「ときどき、あなたが肉を食べるのをやめたと言う話をすると、あなたが自分たちのことを批判していると思ってしまう人がいます」とファーンは言う。じっさい、彼女は自分のベジタリアンとしての信念を人に説くことのないよう注意している。彼女は、自らを「ヴィーガンを楽しむ」ようにし、「食事は変化の力強い味方」と主張しているアメリカ人の活動家、ジュリア・バタフライ・ヒルのやり方を支持している。ヒルは、ヴィーガンになることが、体に、世界に、そして動物たちにとってどんなに良いことであるか、そのことを大いに喜び、それを表明するようにしている。
「ベジタリアンになるというあなたの決定にほかの人々を引き込んだり、説得したりしたいわけではないですよね」とファーンは結ぶ。「私にとってはいちばん大事なことは、それをやっていて自分で楽しい、うれしいと思えるかどうか、そして自分がやっているのは良いことなのだと思えるかどうかです」
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