ベジタリアンになると活力や精気がなくなる?

 ベジタリアン
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yasushi
ヤスシ
2017-10-22

ベジタリアン (Vegetarian) 、菜食主義とは、健康や道徳、宗教等の理由から、植物性の食品による食生活を行うこと。哺乳類の肉を避け、野菜中心の食生活を送っていると、活力や精気がなくなる…と聞くこともある。人により、向き不向きもあるだろうが、実際のところ、どうなのだろう? ニューヨーク在住のヨガ講師・yasushi先生に、質問をぶつけてみた。

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何をもとに、食べるものを選ぶのか。何から活力を得るかは人それぞれ

僕がニューヨークに移住しダンススクールに通っていた頃、ダンスの先生の一人にベジタリアンの男性がいました。穏やかでありながらポジティブなエネルギーに満ちていて、透明感をたたえた彼の人柄が僕のベジタリアンに対する第一印象でした。

ヨガの経典の中に直接的に肉食を禁じている教えの有無は思い浮かびませんが、ヨーガスートラの八支則、行動規範を促すヤマの一つ目にAhimsa(アヒムサー、非暴力)があります。他者や生き物に対し、行動、言動、思考における暴力を慎む教えです。その教えを参考にするだけでも、食生活を見直す方は多いでしょう。

瞑想を重んじる教えでは、体のエネルギーを精錬するべきであるとする考えや、消化の負担(エネルギーの消耗)を避ける意味も含まれているのかもしれません。

ベジタリアン
(Photo bt pixabay)

ヨガ行者の意見が聞けるなら、活力や精気(プラーナ)を体に蓄えるために菜食を実行すると主張するかもしれません。また質の高い植物性の蛋白質を摂っていればエネルギーを保てるでしょう。

僕自身の経験(時折、魚介類を口にします)で言えば、今の食生活での健康状態はそれ以前よりも安定し優れています。疲労感も少なく体が軽いと感じます。また免疫力も高くなりました。ただ、確かに体が作られるべき成長期にある方達にはお勧めできないかもしれません。

よく言われることですが、現代人が抱える健康上の問題の原因に過食気味という事実があります。肉食を諦めるか否かにかかわらず、食の豊かさが多くの人の健康を害しているのは皮肉ですね。最終的には何を自分のゴールにするか、また何からプラーナを得るかを基に個人的な食の選択をすればよいのだと思います。

教えてくれたのは...ヤスシ先生
スタジオ・ヨギーのエグゼクティブ・ディレクター。1987年よりニューヨーク在住。 日米を往復しヨガ指導者として後進の育成に努める。

※表示価格は記事執筆時点の価格です。現在の価格については各サイトでご確認ください。

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yoga journai 2016年12/1月号掲載



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