更年期世代の「不眠」とコーヒーの関係|年齢を重ねるごとにコーヒーで眠れなくなるのは本当?
更年期は睡眠の悩みが増えてくるといわれています。また、コーヒーのカフェインが睡眠を妨げるという話も見聞きしますが、カフェインの代謝に年齢は影響するのでしょうか。本記事では、睡眠とコーヒーなどに含まれるカフェインの関係について解説します。
コーヒーのカフェインによって眠りが浅くなるのはなぜ?
コーヒーが眠気覚ましに役立つのは、コーヒーを飲むことでカフェインを摂取することで中枢神経系が興奮状態となるためです。しかし、夕方以降にコーヒーを飲むことや日中の過剰摂取により、睡眠中もカフェインの覚醒作用が続くことで、眠りの質が下がるといわれています。
更年期以降のカフェインの代謝
カフェインの代謝は個人差がありますが、とくに加齢によってカフェインの代謝機能が低下します。また、性別を問わず、更年期には女性ホルモンの分泌が減少することで、睡眠の悩みが増えると考えられています。よって更年期にカフェインを摂り過ぎることは、睡眠に影響するといえます。睡眠の質に関してカフェインのみが原因というわけではありませんが、就寝前のみならず、日中のコーヒーの飲み過ぎにも注意しましょう。
コーヒーはどのように楽しめばよい?
カフェインの摂取量は1日400mgを超えると、寝つきが悪くなるだけでなく睡眠の質が下がるといわれています。上記のカフェインはコーヒー700cc程度(コーヒーカップ4.7杯分)です。よって1日のコーヒーは4杯程度に留めておくのがよいでしょう。また、カフェインが体内で半減するのに要する時間は、長い方で7時間もかかります。就寝の時間を逆算しても、コーヒーを飲むのは午後のコーヒーブレイクまでと考えておきましょう。
まとめ
本記事では、更年期世代の睡眠とコーヒーのカフェインの関係について解説しました。睡眠には適度な運動や食事、タバコやアルコールも関係することから、生活リズムも整えるようにしましょう。また、コーヒーには抗酸化物質が含まれ、健康面のメリットもあります。コーヒーは過剰摂取に気を付けながら楽しむようにしましょう。
〈参考文献〉
AUTHOR
栗城智子
大学卒業後、食品メーカーにて商品開発や品質保証の業務に従事し、管理栄養士を取得。特定保健指導やドラッグストア勤務において、人々の食事や健康、サプリメントに関する悩みに寄り添う。上記資格のほかフードスペシャリスト、離乳食・妊産婦食アドバイザー、日本化粧品検定1級、アロマテラピーアドバイザーなどの資格を保有。食と健康について学びを続けている。現在は子育てをしながら管理栄養士ライターとして執筆や商品監修に携わる。
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