「野菜嫌いな人」が積極的に食べるべき4つの食材は?管理栄養士が解説
ビタミン・ミネラルなど栄養が豊富な野菜は1日350g以上食べることが推奨されています。ですが、野菜嫌いな方では野菜を毎食たくさん食べるのは難しいでしょう。そこで今回は、野菜が嫌いな人が積極的に食べるべき食材についてご紹介したいと思います。
「野菜嫌いな人」が不足しがちな栄養素は?
野菜はビタミンやミネラル、食物繊維の重要な供給源となるため、野菜をあまり食べない方ではこれらの栄養が不足してしまう可能性があります。
ビタミン・ミネラルは、身体機能の維持や調整、エネルギー産生、免疫力を高めるサポートなど、幅広い働きをしています。
また、食物繊維も便秘の解消や腸内環境の改善、生活習慣病の予防など健康な生活をするうえで欠かせない栄養素となります。
きのこ類
きのこは野菜と同様に低カロリーで食べごたえも抜群です。さらに、ビタミンB1、ビタミンB2、葉酸、ビタミンD、カリウムといったビタミン、ミネラルも豊富に含まれています。食物繊維も豊富で、例えば100g中の食物繊維は「ぶなしめじ」で3gと、同じ量の人参とほぼ同程度の量が含まれています。
特に水に溶けない食物繊維である「不溶性食物繊維」が豊富に含まれ、便のカサを増やす、有害な物質を体外に排せつするなどの働きをしてくれるため、野菜が不足している方では積極的に摂りたい食材です。
海藻類
わかめや昆布、ひじきなどの海藻類はビタミン(β-カロテン、ビタミンD、E、K、C、B系など)、ミネラル(カルシウム、マグネシウム、カリウム、鉄、銅、亜鉛など)が豊富に含まれています。
また、食物繊維の中でも水に溶ける「水溶性食物繊維」が豊富で、食後の血糖値の上昇を抑える働きや、血中のコレステロール値を低下させる働きがあり、生活習慣病の予防に効果的です。
海藻サラダや和え物、汁物にカットわかめを加えるなど、野菜が嫌いという方でも手軽に美味しく召し上がっていただける食材です。
こんにゃく・しらたき
こんにゃくやしらたきは、カロリーが低いことからダイエット中の方にも人気が高い食材です。栄養がないと思われがちですが、実はカルシウムなどのミネラルやビタミン類も含まれています。食物繊維も豊富なため、野菜が摂れていないときにはおすすめの食材です。
生の果物
果物は甘味があるので、野菜が嫌いという方でも食べやすい食材です。果物はビタミンCやカリウム、食物繊維が豊富です。
ひとつ注意したいのは、果物には糖質が多く含まれることです。果物を摂りすぎてしまうと、脂肪の増加や肥満のもととなってしまいます。
果物は1日200g程度、バナナであれば2本くらいが目安となります。また、缶詰やドライフルーツは糖分が多いため、フルーツなら生のものを選ぶと良いでしょう。
まとめ
野菜嫌いな人が積極的に食べるべき食材についてご紹介いたしました。野菜を食べるのが難しい方、野菜が嫌いな方は今回の内容を参考に、ぜひ普段の食事に取り入れてみてはいかがでしょうか。
ただし、今回ご紹介したものを摂っていれば野菜は食べなくても良いというわけではありません。野菜特有の成分や摂れるビタミン・ミネラルなどの量も異なるため、食べられる野菜を取り入れることも大切です。
【参考文献】
AUTHOR
津端奈緒美
管理栄養士/ライター。大学卒業後、病院の管理栄養士として栄養指導などに従事しながら社会人学生として修士課程を修了し、現在は博士課程を履修中。ライターとして栄養や健康に関する分野で科学的根拠に基づいた記事やコラムを執筆している。
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